南都銀行(本店:奈良市)は5月31日、中国・上海駐在員事務所を8月末に閉鎖すると発表した。新型コロナウイルス感染症の拡大により、商談やセミナーがウェブを用いた形が中心になってきたこと、進出ニーズ自体が減少してきていることから、業務を日本国内に集約する。同事務所は2005年12月20日に開設。中国華東・華北地域に進出している取引先のサポートを行ってきた。
EV充電スタンド30年までに5倍の15万基 電動化加速へ新目標
日本政府は脱炭素社会へ、車の電動化をさらに加速させるため電気自動車(EV)の充電スタンドの数を、2030年までに現在のおよそ5倍の15万基に増やす目標を設ける方針を固めた。また、燃料電池車(FCV)用の水素ステーションも現在の6倍程度にあたる1,000基に増やし、ガソリンスタンド並みに利便性を高めるとしている。
このほか、電動車に欠かせない電池について国内の生産規模を100ギガワット/hに高める。トラックなど小型商用車も電動化を進め、2030年には新車に占める割合を20%から30%にし、2040年には電動車と水素などでつくる合成燃料を使う車を100%にする。
SIMロック 10月から禁止 乗り換えしやすくし価格競争促す
総務省は5月28日、携帯電話端末を自社回線でしか通信できなくする「SIMロック」を、10月1日から原則禁止する方針を明らかにした。携帯電話会社を乗り換えしやすくして価格競争を促すのが狙い。
経産省 台湾TSMCが新設のつくば市の拠点を支援 日本20社参画
日本の経済産業省は5月31日、世界半導体大手の台湾積体電絡製造(TSMC)が茨城県つくば市に新たに設ける日本の研究開発拠点への支援を決めたと発表した。総事業費の約370億円の半分を拠出する。同施設へは、半導体の基板技術に強いイビデン、装置メーカーの芝浦メカトロニクスなど関連する日本企業約20社の参加を見込んでいる。
塩野義・島津製作所 新型コロナの下水モニタリングで業務提携
塩野義製薬(本社:大阪市中央区)と島津製作所(本社:京都市中京区)は6月2日、新型コロナウイルスを含む感染症の下水モニタリングの早期社会実装を目指した業務提携に関する基本合意書を締結したと発表した。この提携により、PCR検査などによる下水モニタリングの早期社会実装を目指して、両社で共同事業体設立の協議を進めていく。
両社はそれぞれの強みを融合し、アカデミアやパートナー企業とも連携し、下水中のウイルスの自動検出、モニタリングデータを基にした感染状況や変異株の発生動向などを早期に検地可能とする、下水モニタリングの社会システム構築を目指していく。
ルネサス 半導体生産能力回復は6月中旬, 5月末時点で88%
ルネサスエレクトロニクスは6月1日、生産子会社、ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリングの那珂工場(所在地:茨城県ひたちなか市)のN3棟(300mmライン)の一部工程で2021年3月19日に発生した火災に関し、生産能力が完全に回復するのは6月中旬になるとの見通しを発表した。5月末時点で火災発生前の88%の生産能力に復帰しているという。火災により焼損した製造装置について、火災発生前の生産能力の回復に必要となる装置すべての調達は完了している。
20年漁獲高 前年比0.5%減の417万5,000トン 2年連続最低
農林水産省が5月28日発表した2020年の漁業・養殖業生産統計によると、養殖を含む漁獲量は前年比0.5%減の417万5,000トンだった。この結果、比較可能な1956年以降の最低を2年連続で更新した。中でもサンマやサケ類が過去最低で、サバ類も落ち込んでいる。
量子技術産業創出へ協議会 東芝など11社 今夏の発足目指す
東芝、NEC、NTTなどの国内大手企業は5月31日、盗聴などが理論上不可能とされる「量子暗号通信」など量子技術を活用した新産業創出に向け、オールジャパンの産官学で連携するために協議会を設立する方針を発表した。同協議会は今夏の発足を目指す。
エア・ドゥとソラシドエア 統合発表 業務共通化し独自運営
中堅虚空会社で北海道が地盤のAIRDO(エア・ドゥ、札幌市)と九州が拠点のソラシドエア(宮崎市)は5月31日、経営統合すると発表した。2022年10月に共同持ち株会社を設立し、傘下に両社が入る。業務を共通化し、コストを削減するが、現在の路線網とブランドは維持し、それぞれの独自運営する方針だ。
燃料・資材の調達や機体整備の協業などが想定され、具体的な内容は国土交通省などの関係当局と調整する。両社で5年程度で最大50億円の収支改善を見込む。人員削減は行わない。
日立 タイ電力公社の需給最適化の実証に管理システム提供
日立製作所は5月28日、タイ法人の日立アジア(タイランド)が、タイ発電公社(EGAT)が推進する電力需給バランスの最適化に向けた制度設計・実用化を検証するための実証プロジェクトで、同社の管理システムを提供することに決定したと発表した。実証プロジェクトは、送配電設備を効率よく運用することにより、再生可能エネルギーの系統容量の拡大を実現する、スマートグリッドシステムの構築に向けた取り組みの一環となる。