村田製作所 22年1/1からフィリピン工場を100%再エネに転換

村田製作所(本社:京都府長岡京市)は12月20日、フィリピン・バタンガス州の工場の使用電力をすべて2022年1月1日から再生可能エネルギーに転換すると発表した。同工場は主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)を生産する基幹工場の一つ。
生産棟の屋根に6,768枚の太陽光発電パネルを設置し、工場全体の消費電力の3~4%程度を賄う計画。残りは地熱発電など再生可能エネルギー由来の電力を購入して対応する。再エネ100%とした海外生産拠点は初めて。

INPEX インドネシア西スマトラ州の地熱発電事業に参入

INPEX(本社:東京都港区、国際石油開発帝石)は12月16日、インドネシア西スマトラ州南ソロク県のムアララボ地熱発電事業に参入したと発表した。同社の地熱発電事業子会社INPEX地熱開発を通じ、インドネシアの地熱発電事業デベロッパー、シュプリーム・エナジーの子会社で、この地熱発電事業の権益30%を保有するシュプリーム・エナジー・スマトラの33.333%の株式を取得し、ムアララボ地熱発電事業に参入する。
この事業は2019年12月の商業運転開始から30年にわたって、インドネシア国営電力会社(PT PLN(Persero))に地熱で発電した電力を販売する計画。

住友商事 中国山東省で水インフラ事業拡大へ 下水処理倍増

住友商事(本社:東京都千代田区)は12月17日、子会社の中国住友商事(所在地:北京市)、中国の水インフラ事業大手の北京首創生態環保集団股份有限公司(所在地:北京市、以下、北京キャピタル)とともに、山東省に合弁会社を設立し、連携を強化し水インフラ事業を拡大すると発表した。
合弁新会社は、Capital Summit Environment Investment Co.,Ltd.(以下、キャピタルサミット)。2010年から3社で共同運営している下水処理場3カ所に加え、北京キャピタルが保有する既存処理場29カ所を合わせ、計32カ所の下水処理場(下水処理水量約130万トン/日)を共同運営していく。キャピタルサミットの株主構成は北京キャピタル60%、住友商事40%。
キャピタルサミットは、水処理サービスと新規事業開発に関する3社の知見を生かし、山東省を中心に水インフラ事業の案件開発に取り組み、2030年までに下水処理量を現在の2倍(約260万トン/日)に拡大することを目指す。

ダイハツ 25年に100万円台軽EV 30年にHV含め全新車電動化

ダイハツ工業は12月20日、2025年までに軽自動車の電気自動車(EV)を国や自治体の補助金を活用して、実質負担額100万円台で販売すると明らかにした。その方策として、奥平総一郎社長は「トヨタと連携しバッテリーなどの調達コストを抑える」と説明した。また、2030年までにすべての国内新車販売をハイブリッド車(HV)を含む電動車にする目標も示した。
同社は軽で国内シェア首位だが、EVを販売していない。EVに先駆けて数年以内に軽のHVも投入する。軽より車体の大きい小型車「ロッキー」用に開発したHVシステムを活用する。

白物家電の11月国内出荷額 前年同月比2.5%減 6カ月連続減に

日本電機工業会(JEMA)がまとめた2021年11月の白物家電国内出荷額は、前年同月比2.5%減の1,964億円だった。巣ごもり需要の反動で減少は6カ月連続となったが。減少幅は縮小、改善している。家電量販店では年末商戦が本格化しており、12月以降の出荷額の回復が見込まれそうだ。
製品別にみると、洗濯機が11%増の342億円と5カ月ぶりに増加。11月単月としては過去最高。ドラム式洗濯機が好調だった。冷蔵庫は5.7%増の338億円と6カ月ぶりの増加。

NEC 物流倉庫の入出庫作業用次世代型自動搬送ロボット開発

日本電気(本社:東京都港区、以下、NEC)は12月17日、物流現場での入出庫作業の生産性向上に向け次世代型の自動搬送ロボットロボット(以下、AGV)を活用したソリューションを開発したと発表した。今後同ソリューションの商用化に向け、物流会社などとの実証実験を行い、2022年3月までに商用化を目指す。
同ソリューションは、複数ロボットの一括制御を実現するとともに、ネットワークの遅延がある場合でも高い制御精度を実現することができる。また用いる次世代型AGV「協調搬送ロボット」は、多様な形状のユニットロード(カゴ車、平台車等の荷物搬送機器)を人のサポートなしに自動搬送することが可能という。

大林組などドローン活用の屋内建設現場の効率管理の実証実験

大林組(本社:東京都港区)、NTTドコモ(本社:東京都千代田区)、エヌ・ティ・ティ・コムウェア(本社:東京都港区、以下、NTTコムウェア)の3社は12月17日、屋内の建設現場でドローンを活用し、効率的に工事の進捗管理をする実証実験に成功したと発表した。
実証実験は2021年7月15日~8月3日に、東京都品川区の建設現場の約500㎡の屋内空間で実施。116カ所の位置を記憶したドロンが建設現場の写真を最大10日間の間隔で計3回撮影し、天候および時間帯が異なる環境において、設定されたルートを正確に自動・自律飛行できることを確認した。
今回3社が実証実験を行ったドローン活用の進捗管理では、数日間隔で複数回、どろーんが建設現場の写真撮影を自動で実施。
撮影した各日の工事写真は3Dデータ上の任意の箇所をクリックすると、その場所の工事写真を閲覧することができる。これにより、同じ場所で撮影された写真の時系列での比較が容易となり、人手のかかる作業が自動化できるため、現場の負担を軽減できる。

ファイザー 日本政府と経口抗ウイルス薬候補の供給で合意

ファイザー(所在地:東京都渋谷区)は12月17日、ファイザー社と日本政府との間で、厚生労働省の承認が得られた場合、新形コロナの経口抗ウイルス薬候補の供給に関する合意書を締結したと発表した。同薬は新型コロナの治療を目的に創製された経口薬で、現在臨床試験を実施中だ。日本で薬事承認された場合、200万人分の治療薬を日本政府が確保する。

王子HD セルロースを補強した減プラ素材をサンプル提供

王子ホールディングス(本社:東京都中央区)は12月16日、植物原料由来のセルロースを補強繊維としたマット(以下、セルロースマット)を開発し、サンプル提供を開始したと発表した。このセルロースマットは不織布を製造する同社独自の技術を活用して製造されており、これを熱加工することで、プラスチックより変形に強く、割れにくいセルロース樹脂成形体になる。さらに同社が手掛けるCNFシートなどの機能性素材を貼り合わせることで、剛性などの性能向上が可能という。
このセルロース樹脂成形体は従来のポリプロピレン樹脂(プラスチック)成形体との比較で、石油由来のプラスチックの使用量を最大で約70%削減することができ、自動車部材などへの適用を想定している。

大和ハウス 中国江蘇省蘇州市に不動産開発で子会社設立

大和ハウス(本社:大阪市北区)は12月15日、中国江蘇省蘇州市に100%出資する子会社、和宝(南通)房地産開発有限公司が全額出資する不動産開発を手掛ける子会社を同日設立したと発表した。新会社は「玖心(蘇州)房地産開発有限公司」で、資本金は13億7,250万人民元(237億4,400万円)。