経産省 電動航空機向け電池などに306億円補助 水素燃料電池など

経済産業省は10月10日、電動航空機向け機器の開発への支援案を正式に発表した。水素燃料電池や低燃費のエンジン機器などに306億円補助する。年内にも事業者を公募する。電動航空機はCO2の排出量が少ない。2024年度から研究を始め、2030年度までの実証試験を想定している。

ホンダと三菱商事 EV普及見据え新事業創出で共同検討の覚書

ホンダ(本社:東京都港区)と三菱商事(本社:東京都千代田区)は10月12日、電気自動車(EV)の普及拡大を見据え、両社の強みを活かしたサステナブルなビジネスモデルの構築に向けて、日本における事業化検討の覚書を締結したと発表した。まずホンダが2024年に発売する軽EV「N-VANe(エヌバン イー)」の電池を、電力の過不足を調整する蓄電池として再利用することを目指す。

トヨタと出光興産 EV用「全固体電池」の量産化で協業

トヨタ自動車と出光興産は10月12日、電気自動車(EV)向けの次世代電池として期待される「全固体電池」の量産化で協業することで合意したと発表した。両社は2027年度に国内で生産ラインを稼働させ、2027〜2028年に発売するEVに搭載して商品化する。トヨタは、電池材料の製造技術に知見のある出光興産と連携し、充電時間を短くし、航続距離も伸ばせる全固体電池の量産に、世界に先駆け取り組む。

国交省 ビッグモーター34事業所で行政処分 車検場資格停止も

国土交通省は10月13日、組織ぐるみの保険金の不正請求が問題となっている中古車販売大手ビッグモーターを巡り、立ち入り検査した34事業所に対し、道路運送車両法に基づく行政処分を科すと発表した。34カ所すべてで整備を行うための国の認証を一定期間停止させ、うち12カ所は最も重い処分の民間車検場の資格停止とする。
ビッグモーターを巡る一連の問題が表面化して以降、監督官庁による行政処分は初めて。

富士通・理研 独自の生成AIに基づく創薬技術を開発 世界に発表

富士通と理化学研究所(以下、理研)は10月10日、生成AIを活用し、大量の電子顕微鏡画像からタンパク質の構造変化を広範囲に予測できるAI創薬技術を2023年1月に開発したと発表した。両者はこの技術に関する論文を2023年10月10日(日本時間)に、医療用画像処理分野のトップ国際会議「MICCAI 2023」で発表した。
両者が創薬の開発期間や費用を劇的に削減する次世代IT創薬技術の開発を目指し、2022年5月から共同研究を進めてきた成果。

京セラ ワイヤレス電力伝送システムを実現する基礎技術を開発

京セラは10月11日、電波(マイクロ波)の放射を集中させる技術(ビームフォーミング技術)と、電波の伝搬環境に応じてリアルタイムに電波放射を追従制御する技術(アダプティブアレー技術)を融合し、5.7GHz帯における「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」を実現する基礎技術を開発したと発表した。この技術を電波を介して電力供給するワイヤレス電力伝送システムに適用することにより、スマートフォンやドローンなどの移動体にも安定した電力を伝送できるようになる。
ワイヤレス電力伝送が実用化できれば、電池交換や充電における手間、廃線の制限により設置できなかった機器やデバイスの設置自由度が格段に向上する。

スズキ スカイドライブと「空飛ぶクルマ」で製造協力

スズキ(本社:静岡県浜松市)は10月10日、スタートアップのスカイドライブ(所在地:愛知県豊田市)との間で、静岡県磐田市の工場で「空飛ぶクルマ」を製造することで協力する契約を結んだと発表した。スカイドライブが9月1日付で設立した製造子会社「Sky Works(スカイワークス)」を通じスズキグループが磐田市内に保有する工場で製造する。2024年春の製造開始を目指す。
同工場では、電動の垂直離着陸機(eVTOL=通称「空飛ぶクルマ」)「SKYDRIVE(SD-05型)」が年間で最大100機製造できるという。

東南ア主要6カ国の8月新車販売5%減, 4カ月ぶり減少

東南アジア主要6カ国(インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール)の8月の新車販売台数は、前年同月比5%減の28万2,028台だった。減少は4カ月ぶり。マレーシアやフィリピンは好調だったものの、最大市場のインドネシアが8%減の8万8,876台にとどまったのをはじめ、タイなど主要市場が政策金利の高止まりなどに伴い販売が伸び悩み、全体を押し上げるには至らなかった。

アスエネと三井住友銀行 供給網のESG評価サービス提供で提携

アスエネ(本社:東京都港区)と三井住友銀行(本社:東京都千代田区)は10月10日、サプライチェーンおけるESG評価のクラウドサービス「アスエネESG」を共同提供するために、業務提携契約を締結したと発表した。ESG評価の観点でサプライチェーンマネジメントを支援するクラウドサービスの提供は国内金融機関では初めての例となる。アスエネESGは、企業のサプライチェーンESG(E:環境、S:社会、G:ガバナンス)経営の取り組みを可視化できるESG評価プラットフォーム。

全銀ネット障害 140万件超に影響 完全復旧めど立たず

全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は10月10日、銀行間送金システムで同日発生した障害で少なくとも140万件の送金に遅延などの影響が出たことを明らかにした。各金融機関と同システムを結ぶコンピューターの更新作業に伴う不具合が原因で、完全復旧のめどは立っていない。