モンゴル首都近郊に日本支援の国際空港が開港

モンゴルの首都ウランバートル近郊に7月4日、日本政府の650億円の円借款で日本企業により建設された新たな国際空港「チンギスハーン国際空港」が開港した。
新空港はウランバートルの南方約50kmの場所。大型機も離着陸できる3,600mの滑走路を備えていて、年間200万人の受け入れが可能で、空港の運営は日本とモンゴルの合弁企業が担う。
開港式典で、モンゴルのフレルスフ大統領は「モンゴルと日本の協力の新たな象徴であるこの空港が、モンゴルのさらなる発展に大きく寄与するだろう」とあいさつした。また、モンゴル駐在の小林弘之大使が菅首相の祝辞を代読、「新空港が新たな空の玄関口となり、観光や流通を促進し、モンゴルの発展に寄与すると信じている」と述べた。

大阪万博へEUとUAEも参加表明 46カ国5国際機関

井上信治万博担当相は7月2日、2025年大阪・関西万博に新たに欧州連合(EU)、スペイン、アラブ首長国連邦(UAE)、カザフスタンが参加表明したと明らかにした。これで万博への参加表明は46カ国・5国際機関となった。スペインとUAEは自らパビリオンを建設するタイプでの参加という。

菅首相 島嶼国へワクチン無償供与 年内に計300万回分

日本と太平洋島嶼(とうしょ)国の首脳らが参加する「太平洋・島サミット」が7月2日、テレビ会議方式で開かれ、菅首相は年内に新型コロナウイルスワクチン計300万回分を島嶼国に無償供与するなどの支援策を表明した。国際機関を通じて、7月中旬にもワクチン提供を始める。
今回のサミットで①新型コロナ対策②海洋安全保障③気候変動・防災④インフラ(社会基盤)整備⑤人材育成・交流-など5分野にわたる、日本による今後3年間の支援計画を取りまとめた。

インドネシアにアストラ製ワクチン100万回分無償供与

日本政府はインドネシアにアストラゼネカ製ワクチン100万回分を無償供与する。6月29日から開かれる主要20カ国・地域(G20)外相会合に出席するため、イタリアを訪問中の茂木敏充外相が6月28日午後(日本時間6月29日未明)インドネシアのルトノ外相と会談し、この旨、伝えた。また、両外相はミャンマー情勢を巡り、緊密に連携していくことで合意した。

RCEP協定 受諾を閣議決定 日本政府

日本政府は6月25日、東アジアの地域的包括的経済連携(RCEP)協定の受諾を閣議決定した。4月の国会承認を受け、必要な政令改正などを終えた。東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局に受諾書を送る。
RCEPは2020年11月に日中韓やASEANなど15カ国が署名した。ASEAN10カ国と他の5カ国のそれぞれ過半が手続きを終えると60日後に発効する。年内にも発効する可能性がある。参加国のGDPと人口の合計は世界の3割を占める。工業製品を中心に参加国全体で91%の品目で関税を段階的になくす。

CO2の貯留・再利用で国際連携 アジアCCUS設立

二酸化炭素(CO2)を回収して地下・海底に貯留・再利用する「CCUS」と呼ばれる技術の実用化を目指し、日本、米国、豪州、ASEAN(10カ国)の計13カ国連携による「アジアCCUSネットワーク」が6月22日設立された。
これは脱炭素化に向け、アジア全域でのCO2回収・利用・貯留(CCUS)活用に向けた知見の共有や事業環境整備を目指す国際的な産学官プラットフォームで、13カ国のほか、100社・機関を超える企業・研究機関・国際機関等が参画、連携して研究開発に取り組み、CO2貯留技術の普及等を目指す。

ASEANの脱炭素に1兆円1兆円支援 経産相

日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)のエネルギー相特別会合が6月21日、オンライン形式で開かれた。この中で梶山弘志経済産業相は、100億ドル(約1兆1,000億円)の投資枠を使った金融支援などで各国の段階的な脱炭素化を後押しする方針を示し、共同声明に歓迎の意向が記された。
支援の対象は再生可能エネルギー導入や省エネ技術のほか、二酸化炭素(CO2)を多く排出する石炭火力発電から排出量が半分程度になる液化天然ガス(LNG)火力発電への転換を想定する。