西ジャワ州 酸素不足で日系企業へ医療機器の寄付要請

新型コロナウイルスのデルタ株の広がりで感染者が急拡大しているインドネシア。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、西ジャワ州のリドワン・カミル知事はこのほど、同州で発生している医療機関における酸素不足に関して、外国企業とのオンライン会議を開き酸素濃縮器など医療機器の寄付を呼び掛けた。
同知事によると、7月3日以降、同州だけで約2,700人が新型コロナで死亡。医療機関の病床占有率は今のところ50%未満だが、保健所や総合診療クリニックに遠隔医療相談が殺到しており、医薬品やビタミンの需給がひっ迫している。また、7月25日には同州内の33の病院で約35トンの酸素が不足した結果、その日の死者数は123人に上ったという。
こうした状況を受け、同知事は外国企業に対し酸素濃縮器はじめ酸素チューブ、注射器などの医療機器の寄付を募る旨、表明している。
西ジャワ州はインドネシア総人口の20%近い約4,900万人を擁し、ブカシやカラワンの工業団地などに650社を超える日系企業が所在している。

フィリピン・マニラ地下鉄整備に2,533億円の円借款

日本政府は7月27日、フィリピンの首都マニラ首都圏における同国初の地下鉄整備計画(フェーズ1)(第二期)に2,533億700万円(供与限度額)の円借款を供与すると発表した。増加する輸送需要に対応して深刻化するマニラ首都圏の交通渋滞を緩和するとともに、大気汚染物質や温室効果ガスの排出削減を図るもの。
これまで地下鉄整備支援のための第一期(供与限度額1,045億3,000万円)の円借款を供与しており、今回はそれに続く第二期の融資となる。今後5年間で行われる予定のODAおよび民間投資を含めた1兆円規模の支援の一環。

インド「ヴァラナシ国際協力・Cセンター」完成式典

国際協力機構(JICA)によると、日本の無償資金協力によりインドウッタル・プラデシュ州(以下、UP州)に建設された「ヴァラナシ国際協力・コンベンションセンター」の完成式典がこのほど行われた。インド側からナレンドラ・モディ首相、ヨギ・アディティヤナートUP州首相らが出席。日本側から菅首相がビデをメッセージを寄せるとともに、鈴木在インド日本大使らが出席し、同センターの完成を祝った。

東京五輪が開幕 異例の無観客で開会式 205カ国集う

新型コロナウイルスのパンデミックで1年延長された、第32回夏季オリンピック「東京五輪2020」大会が7月23日夜、開幕した。国立競技場(所在地:東京都新宿区)で行われた開会式は、コロナの影響で近代五輪史上、初めて無観客で行われた。
開会式のテーマは「United by Emotion」で、心でつなぐの意。共感を通じた連帯を示し、新型コロナで離れていても感動を生み、世界中の人々をつなぐスポーツの力を表現している。開会式には205カ国・地域と難民選手団の約6,000人が参加した。
ソフトボール、サッカーなど一部競技では予選リーグが始まっているが、8月8日までの期間中、9都道県の42会場で約1万1,090人が参加して競技が行われる。
開催都市・東京は緊急事態宣言下にある。異例の祭典は感染拡大を防ぎながらの、安全な開催が最大の課題。そのため、医師・看護師ら約7,000人の医療体制、9都道県で約6万人の警備態勢が敷かれている。

日本 モンゴルのワクチン接種体制整備に8.83億円供与

国際協力機構(JICA)は7月21日、モンゴル・ウランバートル市で同国政府との間で、新型コロナウイルス感染症危機対応緊急支援として、8億8,300万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を19日締結したと発表した。
モンゴルで保冷機能付き車両車両等、ワクチン接種に必要な機材を速やかに整備することにより、同国におけるワクチンの効果的で安全な接種体制の構築を図り、コロナの早期収束に寄与する。