西ジャワ州 酸素不足で日系企業へ医療機器の寄付要請

新型コロナウイルスのデルタ株の広がりで感染者が急拡大しているインドネシア。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、西ジャワ州のリドワン・カミル知事はこのほど、同州で発生している医療機関における酸素不足に関して、外国企業とのオンライン会議を開き酸素濃縮器など医療機器の寄付を呼び掛けた。
同知事によると、7月3日以降、同州だけで約2,700人が新型コロナで死亡。医療機関の病床占有率は今のところ50%未満だが、保健所や総合診療クリニックに遠隔医療相談が殺到しており、医薬品やビタミンの需給がひっ迫している。また、7月25日には同州内の33の病院で約35トンの酸素が不足した結果、その日の死者数は123人に上ったという。
こうした状況を受け、同知事は外国企業に対し酸素濃縮器はじめ酸素チューブ、注射器などの医療機器の寄付を募る旨、表明している。
西ジャワ州はインドネシア総人口の20%近い約4,900万人を擁し、ブカシやカラワンの工業団地などに650社を超える日系企業が所在している。