新型コロナで日中韓外相テレビ会議 早期の保健大臣会合開催などで一致

新型コロナウイルス感染症対応で、3月20日午前10時30分から約70分間にわたり日中韓3カ国外相によるテレビ会議が行われた。日本から茂木外務大臣、中国から王毅(おう・き)国務委員兼外交部長、韓国から康京和(カン・ギョンファ)外交部長が参加した。
会議では各国の取り組みおよび関心事項について意見交換し、引き続き3カ国で協力していくことを確認した。具体的には①医薬品・ワクチンの開発状況に関する情報共有②医療物資や医薬品の円滑な輸出入の確保と緊急融通に向けての協力-などについて、継続して議論していくことになった。
また、事態を終息させるためには3カ国の保健当局の協力が必要であり、早期に保健大臣会合を開催することで一致した。

IOC 東京五輪・パラの延期含めた検討へ 4週間以内に結論

IOC(国際オリンピック委員会)は3月22日、電話会議の臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、組織委員会などとともに大会の延期を含めた具体的な検討を開始し、4週間以内に結論を出すと発表した。米国や欧州などの関係団体から、IOCやJOCなどが発表する当初の予定通りの実施、運営方針に、すでに事実上開催は困難であり、人命軽視や不公平などの非難や批判の声が大きくなっているため。ただ、大会の中止は検討しないことも決めた。

日本 パキスタン繊維産業の人材育成・技術力向上に5億円の無償資金協力

日本政府は、パキスタンの繊維産業における人材育成および技術力向上支援に5億円を無償資金協力する。パキスタンの首都イスラマバードで3月19日、日本の松田邦紀駐パキスタン特命全権大使と、パキスタンのサイヤド・パルヴェイズ・アッバス財務・歳入・経済省経済担当次官との間で、この案件に関する書簡の交換が行われた。
パキスタンでは自生している綿花を使用した繊維製品の生産が盛んで、繊維産業は同国の輸出額の50~60%を占める主要産業となっている。しかし現状では、市場における付加価値の高い縫製品、加工繊維製品の割合は限定的。そのため近年の経済成長率4%程度から、さらなる経済成長や輸出競争力お強化のためには人材育成および技術力向上が必要とされている。

日本 カンボジアの市民社会参加型のガバナンス確立へ無償資金協力

日本政府は、カンボジアにおける市民社会参加型ガバナンス確立のため1億7,900万円を無償資金協力する。カンボジアの首都プノンペンで3月19日、日本の三上政裕駐カンボジア特命全権大使と、ニック・べレスフォード国連開発計画カンボジア事務所長との間で、この案件に関する交換公文の署名が行われた。
カンボジア国民の60%以上は30歳以下の若年層が占め、新たな世代の政治指導者や政府関係者が台頭しつつある同国では、政府と市民社会の対話を通じた、両者の建設的な関係の構築によるガバナンス強化が必要とされている。

日本 マーシャル諸島の海上保安能力向上などに8億円余を無償資金協力

日本政府は、マーシャル諸島共和国の海上保安能力向上および電力供給安定化のための支援に係る8億2,100万円を無償資金協力する。同国の首都マジュロで3月19日、日本の齋藤法雄駐マーシャル特命全権大使と、マーシャル諸島のキャスラン・ネッド・ネムラ外務貿易大臣との間で、これら2案件に関する書簡の交換が行われた。対象案件は海上保安訓練・指令センター建設計画に供与額4.5億円、電力供給安定化等のための支援(経済社会開発計画)の供与額3.71億円。
マーシャル諸島共和国は29の環礁と5つの島からなる国で、広大な排他的経済水域(EEZ)を有し、海上における安定・安全の確保が観光業および漁業の発展に直結する。しかし、同国の海上取締能力等は極めて脆弱で、EEZ内での違法漁業や麻薬密輸等の事案が頻発。海上保安能力強化が喫緊の課題となっている。

ジェトロがインドネシア・バンドン市で環境イベント セミナー・商談会

日本貿易振興機構(ジェトロ)は3月18日、インドネシア・西ジャワ州バンドン市で3月4日、インドネシア環境汚染管理協会との共催により開催した「インドネシア環境技術ビジネスセミナー・商談会」の概況を発表した。これは日本の環境技術を紹介するもので、セミナーには日本の環境技術を求める繊維や食品、製紙関連のインドネシア企業など約60人の参加があった。また商談会には、水処理や微生物処理設備などの環境技術を持つ7社の日本企業が参加した。

日本 メコン川流域の洪水・渇水対策支援に4億円の無償資金協力

日本政府は、「メコン川流域洪水・渇水対策計画」に4億1200万円を無償資金協力する。ラオスの首都ビエンチャンで3月13日、日本の竹若駐ラオス特命全権大使と、アン・ペイ・ハッター・メコン川委員会(Mekong River Commission:以下、MRC)事務局長との間で、これに関する交換公文の署名および書簡の交換が行われた。
同事業は、カンボジア、タイ、ベトナム、ラオスの4カ国でMRCの施設・人材・機能の強化を行うことにより、メコン川下流域国の洪水・渇水対策能力の強化を図り、メコン諸国の強靭化向上に寄与するもの。

JICA バングラデシュの持続的な河川管理技術の確立を支援

国際協力機構(JICA)は3月11日、首都ダッカでバングラデシュ政府との間で、技術協力プロジェクト「包括的河川管理に係る計画策定能力強化および技術適応サイクル構築プロジェクト」に関する討議議事録に署名した。実施予定期間は48カ月。実施機関はバングラデシュ水資源開発庁。対象地域はジャムナ川・パドマ川流域、マタムフリ川・カルナフリ川・サング川流域。

日本 アフガニスタンの灌漑など防災促進に9億円超の無償資金協力

日本政府は、アフガニスタンの「コミュニティレベルにおける灌漑および水資源管理改善を通じた防災促進計画」に9億8,400万円の無償資金協力する。アフガニスタンの首都カブールで3月10日、日本の高橋良明在アフガニスタン臨時代理大使と、ファティマ・ヌスラス・ガザーリ国際移住機関(IOM)アフガニスタン事務所長代行との間で、これに関する交換公文の署名式が行われた。
アフガニスタンでは、2018年に約32万人が自然災害により避難生活を余儀なくされ、2019年も自然災害による被災者は23万人に上っているとされている。災害リスク軽減のためのインフラ整備および災害リスク管理がいま、アフガニスタン全土で喫緊の課題となっている。

日本 ブータンの農業および廃棄物管理支援に9億円の無償資金協力

日本政府は、ブータンの農業機械整備および廃棄物管理支援に総額9億3,600万円を供与限度とする無償資金協力する。インドのニューデリーで3月9日、日本の鈴木哲駐ブータン特命全権大使(インドで兼轄)と、ヴェツォプ・ナムギャル駐日大使(インドで兼轄)との間で、これらの案件に関する交換公文の署名および書簡の交換が行われた。
対象案件は①「第二次賃耕のための農業機械整備計画」に供与限度額4億2,700万円②「廃棄物管理改善計画」に供与限度額5億900万円-の2件。