技能実習生の受け入れ5,000超の職場で法令違反 過去最多 厚労省

厚生労働省によると、労働基準監督署などが昨年、外国人技能実習生を受け入れた事業所のうち7,334カ所を監督・指導した結果、70.4%あたる5,160カ所で違法残業などの法令違反があったことが分かった。違法行為のうち、悪質な19件は書類送検された。今回の監督・指導と法令違反の件数は、統計の公表を始めた2003年以降、ともに過去最多。法務省によると、2018年末時点の技能実習生は32万8,360人に上り、前年同時期より5万人以上増えている。

セントケアHD ベトナム大学と特定技能人材の教育、受け入れで合意

セントケア・ホールディングス(本社:東京都中央区)のグループ会社、セントワークス(本社:東京都中央区)は8月2日、ベトナムのクアンナム医療短期大学(所在地:クアンナム省タムキー市)および菅沼グループ(本社:ハノイ市)との間で、介護の特定技能ビザ取得に向けた教育および、日本への入国支援に関する合意「介護人材の教育プログラムに関する基本合意書」を締結したと発表した。これにより、早ければ2020年夏から毎年20名程度のベトナム人の特定技能介護人材の就労を、同社グループで受け入れることになる。上場している介護企業グループとしては日本初という。

男81.25年、女87.32年、日本人の平均寿命男女とも最高を更新

厚生労働省が公表した「簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は男性が81.25年、女性が87.32年となり、前年からそれぞれ0.16年、0.05年長くなり、男女とも過去最高を更新した。がん、心疾患、脳血管疾患の死亡率が改善したことが要因。厚労省は、平均寿命について「今後さらに伸びる可能性が高い」とみている。ただ、健康寿命との差はいぜんとして男性が9.11年、女性が12.53年と大きい。このため、医療や介護の給付費が今後も膨らみ続ける見通しだ。政府は現在、平均寿命を2040年までに男女とも3年以上延伸させるという目標を掲げている。                                                                       平均寿命の国際比較でみると、男性は香港(82.17年)、スイス(81.4年)に次ぐ3位。女性は香港(87.56年)に次いで2位、3位はスペイン(85.73年)となっている。

すららネット インドネシア国立教育大学と業務提携契約を締結

すららネット(本社:東京都千代田区)は7月30日、海外小学生向け算数eラーニングシステム「Surala Ninja!」の学術研究や、eラーニングシステムの共同開発に関し、インドネシア教育大学(以下、UPI)と業務提携契約を締結したと発表した。Surala Ninja!は、「すらら」の海外版として小学生向けに開発された、インタラクティブなアニメーションを通じて、加減乗除の四則計算を楽しく学べるeラーニングシステム。                              今回の業務提携は2015年から行ってきた事業の実績を受け、これまで以上に連携を深めるために締結したもので、Surala Ninja!の成果や学習ログに関する共同研究、運営ノウハウなどの共同研究、UPIによるSurala Ninja!のインドネシア国内におけるマーケティング活動の支援、セミナーやワークショップの共同開催など、インドネシアにおける教育活動を推進する。                                                                                          すららネットは、日本の小・中・高校生ならびに海外の小学生むけの対話型ICT教材開発・提供を通じ、教育支援を行っている。

キューブシステム・関電システムズ,ベトナム・ホーチミン工科大に奨学金制度

キューブシステム(本社:東京都品川区)と関電システムズ(本社:大阪市北区)は7月25日、ベトナム国家ホーチミン市校工科大学(所在地:ベトナム・ホーチミン市)に在籍する学生を対象に奨学金制度の共同運営を開始したと発表した。2019年度から2021年度の3年間、両社が選定した40名に対し毎年奨学金を支給する。

介護付ホームの光ハイツ・ヴェラス 中国の同業と合弁設立へ

介護付有料老人ホームを運営する光ハイツ・ヴェラス(所在地:北海道札幌市)は7月25日、中国の北京江山頤年養老服務有限公司と業務提携契約を締結したと発表した。中国で合弁会社を設立する予定。具体的事項は現時点では未定。光ハイツ・ヴェラスは札幌市内に介護付有料老人ホームを6施設、住宅型有料老人ホームを2施設、小樽市に特定施設のサービス付き高齢者向け住宅を運営している。北京江山頤年養老服務有限公司は中国を拠点に高齢者介護サービスを事業とする会社。

介護「特定技能」試験、カンボジアなど4カ国で実施

厚生労働省は、介護分野での在留資格「特定技能」の試験を、新たにカンボジア、ネパール、ミャンマー、モンゴルで実施することを公表した。手続きや定員などの詳細は9月に発表する。2019年度中に全国で5,000人程度の介護分野での資格保有者の受け入れを見込む。今回公表した実施場所と日程はカンボジア・プノンペン(2019年10月27~30日)、ネパール・カトマンズ(10月27~28日、11月5~6日)、ミャンマー・ヤンゴン(10月30~11月1日、11月4~7日)、モンゴル・ウランバートル(11月14~17日)。このほか、フィリピン(マニラ、セブ、ダバオ)が確定しており、インドネシア、タイ、中国、ベトナムで実施することで準備を進めている。介護分野での在留資格「特定技能」の試験は、これまでフィリピンで5回実施されてきた。      

                  

ディップ「特殊技能」7割以上が外国人労働者を許容,介護も76.6%が許容

ディップ(本社:東京都港区)は7月18日、ディップ総合研究所が求人情報サイト「バイトル」の会員に対し、外国人労働者について実施したアンケート調査の結果を発表した。これにより①外食・製造・宿泊・介護などの「特定技能」対象業種で、7割以上が外国人労働者を許容②日本人の60.3%が外国人就労者の増加に賛成③「介護」サービスも76.6%が許容-していることなどが分かった。調査は47都道府県在住者を対象に、5月6~9日に実施し、2,992サンプルを有効回収した。

フルキャスト「特定技能」制度の登録支援機関に登録

総合人材サービスのフルキャストホールディングス(本社:東京都品川区)は7月16日、連結子会社、フルキャストグローバル(本社:東京都品川区)が、在留資格「特定技能」の外国人雇用における「登録支援機関」として、出入国在留管理庁の登録を受けたと発表した。これによりフルキャストグローバルは受け入れ機関(雇用企業)との委託契約により、受け入れ機関が作成した計画に基づく支援を代行することができる。受け入れ機関は特定技能1号の外国人に対して、職業生活上、日常生活上または社会生活上の支援を行うために支援計画を作成・提出し、法律に定められたすべての支援を実施することが必要になる。

日本人の働き手 全人口の59.5%に低下、存在感高まる外国人

総務省が行った今年1月1日現在の住民基本台帳に基づく日本人の人口調査によると、日本人の15~64歳の生産年齢人口(=働き手)は7,423万887人と前年比61万3,028人減少した。この結果、全人口(1億2,477万6,364人)に占める割合は過去最低の59.5%に低下、高齢化に拍車がかかっている。一方、2018年1年間に生まれた人は92万1,000人で3年連続100万人を下回り、1979年の調査開始以降、最も少なくなった。これにより死亡者数から出生者数を差し引いた自然減は過去最大の44万2,564人となった。            こうした中、技能実習生としての外国人人材の受け入れなどにより、すべての都道府県で増えているのが外国人で、2018年で16万9,543人増えて、過去最多の266万7,199人となり、日本における働き手としての存在感が高まっている。