「特定技能」試験 外食業の合格者347人、合格率75.4%

外国人人材受け入れ拡大に向けて創設された新たな在留資格「特定技能」の取得に必要な「外食業」の技能試験の合格者が5月21日発表され、347人が合格した。合格率は75.4%だった。外食業の技能試験は4月25~26日、東京と大阪で行われた。特定技能の受け入れ対象14業種で技能試験の合格発表は初めて。合格者は就職先探しや入管当局の審査を経て、早ければ6月中にも新資格を取得する見通し。特定技能の対象14業種のうち「宿泊業」の技能試験は国内7カ所で4月14日実施され、391人が受験した。「介護」は4月13~14日、フィリピンで試験が行われた。いずれも近く結果が発表される見通し。

ワタミとITグローバル 外国人材受け入れ・育成支援で新会社

ワタミとITグローバル 外国人材受け入れ・育成支援で新会社

ワタミ(本社:東京都大田区)は5月15日、ITbookホールディングス傘下のITグローバルと合弁で、日本における外国人労働者の受け入れ並びに人材育成を支援する新会社を設立すると発表した。
出国前教育、実習・就労支援および帰国後支援など総合的に外国人労働者のフォローを行い、企業と外国人労働者のWIN-WINの関係を構築することで事業拡大できると判断。グローバル人材事業を強化しているITグローバルとの合弁事業とすることを決めた。
今後の海外各国での事業展開を見据え、各国の人材送り出し機関、日本語学校の運営管理を行う持株会社をシンガポールに設立するとともに、登録支援機関、外国人向けの総合人材サービスを提供する会社を日本に設立する予定。
なお、合弁事業による最初の人材送り出し地域をカンボジアとして、事業展開を計画している。

ベトナム人技能実習生、雇用先企業と和解 京都地裁

ベトナム人技能実習生、雇用先企業と和解 京都地裁

ベトナム人技能実習生の女性(39)が、雇用先の京都府福知山市の縫製加工会社に、最低賃金未満で長時間働かされたとして、未払い賃金250万円と慰謝料など110万円を求めていた労働審判の和解が5月10日、京都地裁で成立した。
ただ、和解条項に守秘義務が盛り込まれており、和解内容は明らかにならなかった。審判の申立書などによると、この女性の基本給は6万円で、およそ1日約5時間、時給400円で残業させられていた。また、会社側はパスポートを取り上げ、貯金を強制して通帳を預かっていた、としていた。こうした劣悪な条件・環境を受け、女性は労働組合「きょうとユニオン」(所在地:京都市南区)の支援を受けて、3月に審判の申し立てを行っていた。

東亜大学 ベトナムで「日本留学セミナー」開催

東亜大学 ベトナムで「日本留学セミナー」開催

東亜大学(本部:山口県下関市)は5月8日、大学間学術交流協定を締結しているベトナムの複数の大学で、日本への留学を希望する学生を対象とした「日本留学セミナー」を開催した。
このセミナーでは、単なる東亜大学の紹介ではなく、日本の高等教育の制度や奨学金、日本で生活する上での注意点などをベトナム人学生たちの質問に絡めながら説明した。

川崎のスイミングクラブがベトナムの小学校で水泳授業

川崎のスイミングクラブがベトナムの小学校で水泳授業

エスアンドエフ(所在地:川崎市宮前区)が川崎市で運営するサギヌマスイミングクラブがこのほど、ベトナム・ハノイの日本国際学校に、日本からコーチを派遣し現地で水泳の授業を実施した。一人でも多くの人に泳げるようになってもらい、水難事故で命を落とす子どもを少しでも減らすのが狙い。
WHO(世界保健機関)の2008年データによると、ベトナムでは溺水により命を落とす0~14歳の子どもの数が年間2,500銘と日本の25倍にも上る。

子どもの数 過去最低の1,533万人 38年連続減

子どもの数 過去最低の1,533万人 38年連続減

日本の少子化に歯止めがかからない。「こどもの日」を前に総務省がまとめた4月1日時点の人口推計によると、日本の14歳以下の子ども(外国人を含む)は、前年より18万人少ない1,533万人と38年連続で減少した。総人口に占める割合は12.1%で45年連続の低下。いずれも比較可能な1950年以降、過去最低を更新し、少子化に歯止めがかからない深刻な状況が続いていることが明らかになった。
子どもの人数はピークだった昭和29(1954)年の2,989万人のほぼ半数に落ち込んだ。平成元年が2,320万人であり、平成の30年間で800万人近く減った。
1,533万人の内訳は男子が785万人、女子が748万人。都道府県別(2018年10月1日時点)での増加は東京都のみで、沖縄県は横ばい、他の45道府県はいずれも減少した。子どもの数100万人超は東京、神奈川、愛知、大阪の4都府県。人口に占める割合は沖縄県が17.1%で最も高く、秋田県の10.0%が最低だった。

担い手農業者の11%が外国人技能実習生受け入れ

担い手農業者の11%が外国人技能実習生受け入れ

日本政策金融公庫(本店:東京都千代田区)が融資先の担い手農業者を対象に実施した、外国人技能実習生受入状況調査によると、全体の11%が実習生を受け入れていることが分かった。また、今後の実習生の受け入れについて「増やしたい」が45.9%を占め、「減らしたい」(4.6%)を大きく上回った。
詳細をみると、「個人」(6.5%)より「法人」(20.6%)、「耕種」(8.4%)より「畜産」(20.2%)の割合がそれぞれ高い。また、売上規模が大きい経営体ほど多くの実習生を受け入れている傾向にあることが分かった。
実習生受け入れの課題について尋ねたところ、「実習生の日本語の能力」(64.3%)が最多となり、次いで「宿舎整備」(53.3%)、「技術水準に応じた賃金水準の確保」(34.1%)と続いた。
実習生の国籍について聞いたところ、ベトナムが38.9%と最多となり、次いで中国(21.3%)、フィリピン(11.2%)、インドネシア(7.3%)となった。
調査は2019年1月、融資先1万9,925件にアンケートを送付。6,129件から有効回答(回収率30.8%)を得た。

サイバーダイン フィリピンの病院で初の「HAL」の運用開始

サイバーダイン フィリピンの病院で初の「HAL」の運用開始

大学発のベンチャー、サイバーダイン(本社:茨城県つくば市)はこのほど、フィリピンのA.Zarate General Hospital(以下、Zarate病院)で初めて、サイバニクス技術が駆使されたロボットスーツ「HAL」下肢タイプの運用が開始されたと発表した。
A.Zarate病院は、フィリピン・マニラ首都圏のラスピニャス市を拠点とした医療系専門学校の附属病院。今回のHALの導入により、脊髄損傷、脳卒中、外傷性脳損傷、多発性硬化症など、脳・神経・筋系の疾患患者にHALの運用が開始される。

留学生が90%超えの専門学校は全国で101校

留学生が90%超えの専門学校は全国で101校

日本の文部科学省の調査によると、全国の私立専門学校について、留学生が90%以上を占める学校が101校あり、うち45校は全員が留学生だったことが分かった。
これらの中には留学生を主な対象とする学校もあるが、90%以上の学校については実態把握のため、文科省は都道府県に対して5月に教育内容や卒業後の進路・中退者数などの情報提供を求める。

「特定技能」でモンゴル政府と基本的枠組みで協力の覚書

「特定技能」でモンゴル政府と基本的枠組みで協力の覚書

日本の警察庁、法務省、外務省および厚生労働省は4月17日、東京でモンゴル労働・社会保障省との間で、新たな在留資格「特定技能」を有する外国人材に関する制度の適正な実施のための基本的な枠組みに関する協力の覚書に署名した。
この協力覚書は、両国が特定技能外国人の円滑かつ適正な送出し・受入れの確保(とくに悪質な仲介事業者の排除)および特定技能外国人の日本での就労における問題の解決等のための情報連携および協議の基本的枠組みを定めている。