日立造船 中国でJICAと廃棄物資源循環Sの実証事業

日立造船(本社:大阪市住之江区)は10月18日、国際協力機構(JICA)中国事務所と中国科学技術部が実施する「2021年度日中連携事業(第2期)」で、中国側パートナーおよび協力機関とともに、北京市で廃棄物の適正処理・資源化システムの実証事業を行うことが決定したと発表した。
実証期間は2022年6月から2024年12月の予定。パートナーは北京科技大学(所在地:中国・北京市)、協力機関は首鋼環境産業有限公司(所在地:中国北京市)、西安交通大学(所在地:中国・西安市)、北京首鋼生態科学有限公司(所在地:中国・北京市)。
同実証事業は、中国の分別強化により増加する厨芥類の適正処理および資源化、ならびにバイオエタノール製造能力の増強を同時に実現する新規の廃棄物処理および資源化の導入が目的。処理量約5トン/日の実証設備を建設し、中国で発生する廃棄物に対してバイオエタノール製造システムを検証する。

NEC マレーシアの出入国管理S刷新 生体認証技術活用

NEC(本社:東京都港区、日本電気)は10月18日、マレーシア法人のNEC Corporation of Malaysia(以下、NECマレーシア)と、現地企業Lris Information Technology System Sdn Bhd(以下、IITS社)は、「国家統合出入国管理システム(NIIse)」プロジェクトにおけるマルチモーダル生体認証システムと出入国自動ゲートをマレーシア内務省に提供すると発表した。
NIIseは、マレーシア内務省が主導するプロジェクトで、マレーシア入国管理局の出入国管理業務をデジタル化するもの。

三井化学 シェルと廃プラ由来のエチレン売買で合意

三井化学(本社:東京都港区)は10月18日、Shell Eastern Petroleum(Pte)Limited(所在地:シンガポール、以下、シェル)と廃プラスチック(以下、廃プラ)由来のエチレン調達に関する売買基本合意書を締結したと発表した。
これを受け、三井化学グループ、プライムポリマー(所在地:東京都港区)の子会社、Peime Evolue Singapore Pte.Ltd.(所在地:シンガポール)で、廃プラ由来のケミカルリサイクル ポリエチレンのの生産に向けた取り組みを開始する。

東急建設 帝人と共同で水素燃料電池活用の実証実験

東急建設(本社:東京都渋谷区)と帝人(本社:東京都千代田区)は10月17日、共同で水素燃料電池を建設工事現場で電源として活用する実証実験を実施すると発表した。この実証実験は東急が進める渋谷駅周辺開発の建設工事現場で2023年4月から開始する。
これまで両社が個別に進めてきた取り組みや方向性が合致し、共同実施することになった。実証実験では水素燃料電池の活用による騒音や振動などの低減効果を確認することや、水素燃料電池の安全性や信頼性を評価することなどを目的とし、建設現場や水素燃料の普及における課題の解決を目指すもの。

プラニック 国内最大級のプラスチックリサイクル稼働

国内最大級のリサイクルプラスチック製造会社、プラニック(本社:静岡県御前崎市)は10月11日、御前崎工場の本格稼働を開始すると発表した。同工場は自動車や家電製品由来、課程で使用される製品が混在したプラスチック(ミックスプラスチック)を原料とし、再び自動車部品や家電製品の原材料に使用可能なリサイクル原料を製造する。同工場では年間約4万トンの廃プラスチックを受け入れ、約3万2,000トンのリサイクル原料の生産を目指している。
プラニックは2018年12月、ヴェリア・ジャパン、豊田通商、小島産業の3社の合弁企業として設立された。

トヨタ「ウーブン・シティ」11月上旬建設開始

トヨタ自動車の子会社、ウーブン・プラネット・ホールディングスは10月10日、静岡県裾野市に建設する次世代技術の実験都市「ウーブン・シティ」について、11月上旬に建設本体工事を開始すると発表した。今回着工対象となる第1期エリア(約5万㎡)は、最も早く2024〜2025年に開所(街開き)する予定。
企業や研究機関と連携し、モビリティ、物流、食・農業・エネルギーなどの実証実験に取り組む。ライフラインを整備し、開所時点で約360人が居住する予定。

伊藤忠,旭化成など ペットボトルのリサイクルで実証

伊藤忠商事(本社:東京都港区)、伊藤忠プラスチックス(本社:東京都千代田区)、ファミリーマート(本社:東京都港区)、旭化成(本社:東京都千代田区)は9月12日、使用済みペットボトルを回収ボックスに投函した後、リサイクル素材に加工されるまでを、スマートフォンのアプリでトレース(追跡)できるサービスを、9月26日から東京都葛飾区内のファミリーマート1店舗で開始すると発表した。
実証実験は11月25日までの約2カ月間を予定。資源循環型社会の実現に向けたデジタルプラットフォーム構築プロジェクト「BLUE Plastics(ブルー・プラスチックス)」の取組の一環。

カワサキ 水素燃料直噴エンジン搭載の四輪車走行

川崎重工業グループのカワサキモータースは9月3日、「ENEOSスーパー耐久シリーズ2022Powered by Hankook第5戦もてぎスーパー耐久レース5Hours Race」を開催中のモビリティリゾートもてぎロードコース(所在地:栃木県茂木町)で、モーターサイクル用水素燃料直噴エンジンを搭載した研究用オフロード四輪車のデモンストレーション走行を行った。
今後この研究車は、カワサキモータース、スズキ、デンソー、トヨタ自動車、ホンダ、ヤマハ発動機の各社と取り組んでいくカーボンニュートラル実現に向けた「二輪車等小型モビリティ用水素燃料エンジン」の研究用素材の一つとして活用していく予定。

三菱重工 シンガポール初の水素焚き大規模発電所

三菱重工業(本社:東京都千代田区)は8月31日、グループの三菱パワーアジア・パシフィックが、シンガポールのエンジニアリング会社、ジュロン・エンジニアリング社とのコンソーシアムにより、ケッペル社との間でシンガポール南西部のジュロン島サクラ地区に60万KWの最新鋭ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所を建設するEPC(設計・調達・建設)契約を締結したと発表した。
同発電所は、30%の水素を含む燃料で運転できるよう設計され、水素の専焼発電にも対応できる機能を備える、シンガポール初の水素による大規模発電所となる。

JR西日本 ディーゼル車両 30年めどにバイオ燃料に切り替え

JR西日本(本社:大阪市北区)の長谷川一明社長は8月24日、脱炭素の取り組みの一環として、ディーゼル車両の燃料を2030年をめどに、植物などからつくるバイオ燃料に全面的に切り替えることを目指し、実証実験を始めることを明らかにした。
今年度からエンジンの試験を始め、2024年度には乗客を乗せた走行試験を行ったうえで、2025年度から順次、バイオ燃料を導入していく予定。経由などを混ぜず、100%バイオ燃料で長期の走行試験を行うのは国内の鉄道事業者で初めてという。
山陰本線などを走るディーゼル車両の燃料のすべてを軽油から、植物由来の食料油やミドリムシなどからつくる次世代バイオディーゼル燃料に切り替える。バイオ燃料への切り替えにより、年間およそ5万5,000トンのCO2(二酸化炭素)排出量を削減できると見込んでいる。