処理水2回目の放出終了 トリチウム濃度に異常なし

東京電力は10月23日、10月5日に始まった福島第一原発の処理水の2回目の海洋放出について、予定通り約7,800トンの放出作業を終えたと発表した。東京電力によると、これまでに放出設備などで異常は確認されておらず、原発周辺の海域のトリチウム濃度についても最大で1リットルあたり22ベクレルと、放出停止の判断基準の1リットルあたり700ベクレルを大きく下回っているとしている。
処理水は2024年3月末までに3万1,200トンを4回に分けて放出する計画。東京電力は24日から放出設備の点検作業を行い、問題がなければ今年中に3回目の放出を始める予定。

所得減税4万円非課税世帯7万円給付 政府が還元案

政府が11月上旬にまとめる経済対策で税収増の一部を国民に還元する具体策として、所得税を定額で4万円減税し、住民税が課税されない低所得世帯に7万円を給付する案が浮上していることが分かった。政府は11月上旬に経済対策を決定し、裏付けとなる2023年度補正予算案を臨時国会に提出する。

長谷工とパナソニック 純水素型燃料電池で住戸への給電を実現

長谷工コーポレーション(本社:東京都港区)とパナソニック建設エンジニアリング(本社:東京都品川区)は10月23日、共同で賃貸マンションにおける純水素型燃料電池による住戸への給電を実現すると発表した。この第一弾として長谷工グループで推進している賃貸マンションプロジェクト「サステナブランシェ本行徳」(所在地:千葉県市川市)に、純水素型燃料電池を設置し、住戸で使用する電力の一部を賄う実証実験に2023年10月より着手している。
長谷工が現在国内で初めて取り組んでいるのが、既存社宅を全面改修し建物運用時のCO2排出量実質ゼロを実現するプロジェクト。このプロジェクトではパナソニック製の純水素型燃料電池「H2 KIBOU」(1基当たり発電出力5KW)をパナソニック建設エンジニアリングが施工設置し、住戸で使用する電力の一部を賄う。純水素型燃料電池はCO2を排出せずに発電することが可能だ。

コスモエネHDとTOYO 製油所で発生CO2をメタノールに直接合成

コスモエネルギーホールディングスと東洋エンジニアリング(以下、TOYO)は10月23日、触媒を利用したCO2からのメタノール直接合成に向けた共同検討について基本合意書を同日、締結したと発表した。
TOYOは、水素と製油所や工場から分離・回収したCO2からメタノールを直接合成できるライセンス技術を保有している。CO2を直接原料として使用できることから、複数のプロセスを経由することなく、効率的にメタノールを製造することが期待される。両社は今回の共同検討を通じてコスモエネルギーグループの製油所等から発生するCO2由来のサステナブル製品の生産を目指し、CO2削減効果や投資採算性等を双方で検討していく。

新種の鉱物「北海道石」発見地の愛別町民に初公開

2020年に北海道愛別町で発見され、2023年1月に国際機関に新種の鉱物として登録された「北海道石」が10月22日、同町民に初公開された。北海道石は、紫外線を当てると鮮やかな黄色や黄緑色の蛍光を発するのが特徴。同日は、多くの人たちが会場に足を運んだ。北海道石を研究する相模中央化学研究所では、「北海道石は大きく社会の役に立つ可能性があるもの」と話していた。

南シナ海でフィリピン船に中国船が衝突 緊張高まる

フィリピン政府は10月22日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島周辺で、同国の船が中国船に衝突されたと発表した。両国は南シナ海の領有権を巡り対立している。このため、一気に緊張感が高まっている。これまでもフィリピン沿岸警備隊などの船に対する中国船の航行妨害行為は相次いでいたが、衝突に至ることはなかった。

24年度大卒内定者7.4%増 リーマン後最大の伸び 日経調査

日本経済新聞社のまとめによると、2024年度の主要企業の大卒内定者(2024年春入社)は、2023年春の入社数と比べ7.4%増となった。2年連続のプラスで、伸び率はリーマン・ショックの影響を受けた2009年度以降で最大だった。学生の売り手市場で、内々定の辞退も多く発生。人手不足の中”奪い合い”の場面も出ている。

ドゥレッツァ 重賞初挑戦で菊花賞V 皐月賞馬, ダービー馬破る

3歳クラシックレースの最終戦、第84回菊花賞(3000m芝、17頭出走、G1)が10月22日、京都競馬場で行われた。今回は春のクラシックレース、皐月賞馬ソールオリエンス、日本ダービー馬タスティエーラが揃って出走、文字通り3歳馬の最強馬を決める一戦となった。4番人気のドゥレッツァ(クリストフ・ルメール騎乗)が3分3秒1で優勝、1着賞金2億円を獲得した。同馬は今回が重賞レース初挑戦でG1を制するとともに、皐月賞馬、ダービー馬をまとめて破る快挙を達成した。このレース、ルメール騎手は3勝目、尾関知人調教師は初勝利。
ドゥレッツァは序盤から、1時は先頭に立つなど先頭集団でレースを先導、最後は3000mの長丁場を後続に3馬身半差をつける強さをみせた。2着は2番人気のタスティエーラ、3着は1番人気のソールオリエンスだった。

平安期〜明治維新の歴史絵巻行列 京都・時代祭 古都の秋彩る

5月の葵祭、7月の祇園祭とともに京都三大祭の一つ「時代祭」が10月22日、京都市内で行われた。時代祭は平安時代から明治維新まで、紫式部、織田信長、坂本龍馬など、それぞれの時代の代表的な衣裳に身を包んだ、著名な人物に扮した約2,000人の行列が秋の都大路を練り歩く。
午前9時すぎ京都御苑を出発。明治維新を先頭に時代を遡る形で行列が進む。平安神宮までの4.5kmを沿道の見物客に手を振りながら、日本古来のバラエティーに富んだ時代衣裳を披露した。京都府警によると、約6万8,000人の見物客が行列を見守った。