外国人介護福祉士の国家試験合格率44%に上昇

外国人介護福祉士の国家試験合格率44%に上昇

厚生労働省は3月26日、2014年度の介護福祉士の国家試験で、経済連携協定(EPA)に基づく外国人候補者の合格者数が78人だったと発表した。合格率は44.8%で、前年度に比べ8.5㌽上昇した。介護福祉士国家試験を受けた外国人候補者は計174人で、このうちインドネシア人が85人、フィリピン人が89人。日本人を含めた全体では15万3808人が受験し、9万3760人が合格した。合格率は61.0%(前年度比3.6㌽低下)だった。外国人にとって日本語の専門用語などが高いハードルとなるが、今年度は以前の試験で不合格となり、再受験した人の合格率が上がった。

ジョコ大統領ら新幹線で愛知入り トヨタ工場視察

ジョコ大統領ら新幹線で愛知入り トヨタ工場視察

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領らは3月25日、東京から、当初予定されていた大統領専用機ではなく、新幹線で愛知県に入った。豊田市のトヨタ自動車本社で豊田章男社長と会談した。会談後、豊田社長は「インドネシアではすでに200㌶の用地も確保しており、輸出拡大に協力する用意はある。インドネシア政府も我々が動きやすいように輸出港の整備など投資環境を整備してほしい」と話し、ジョコ大統領は努力することを約束した。この後、同大統領らは同社の元町工場へ移動。「クラウン」などの生産ラインを視察しながら、改めてインドネシアへの一層の投資を求めた。また、同工場では実務研修中のインドネシア人研修生の歓迎を受けた。トヨタ自動車訪問には、ソフヤン・ジャリル経済調整相、ルトノ・マルスディ外相、ラフマット・ゴーベル商業相、ムルドコ国軍司令官らが同行した。

OECDがジャカルタに東南ア地域初の事務所開設

OECDがジャカルタに東南ア地域初の事務所開設

経済協力開発機構(OECD)は3月25日、インドネシアの首都ジャカルタに東南アジア事務所を開設したと発表した。東南アジアでのOECD事務所開設は初めて。このジャカルタ事務所が域内の活動拠点となり、OECDは今後インドネシアをはじめ、各国と連携を進めていく方針。

外国人看護師26人合格 特別措置も実らず低い合格率

外国人看護師26人合格 特別措置も実らず低い合格率

インドネシア、フィリピン、ベトナムの3国との経済連携協定(EPA)に基づく外国人看護師候補者受け入れ事業で、厚生労働省は3月25日、357人の候補者のうち計26人が看護師国家試験に合格したと発表した。合格者の国別内訳はインドネシア11人、フィリピン14人、ベトナム1人。外国人候補者の合格率は7.3%で、昨年より3.3㌽低下した。

2008年度に受け入れ事業が始まって以降、これまでに3カ国から839人が来日し、昨年までに計128人が国家試験に合格した。日本人も含めた全体の合格率(90%)に比べ、外国人候補者の合格率が低く、2013年から試験時間の延長や、漢字にルビをふるなどの特別措置が取られているが、実を結ばず改善しなかった。

イオンが支援 ミャンマーで2つの小学校開校式

イオンが支援  ミャンマーで2つの小学校開校式

イオングループの財団法人イオンワンパーセントクラブは3月27、28の両日、ミャンマーでの「学校建設支援事業」を通じて建設した小学校の開校式を開催する。27日はヤンゴン市郊外の学校、28日には2008年のサイクロンで甚大な被害を受けたエーヤワディ(イラワジ)管区の学校でそれぞれ開校式を開く。イオンは日本ユニセフ協会とともに、2012年から3年間、計35校の小学校建設や教員育成を支援。すでに建設された22校の後者では計約5000人の子供が学んでいる。

イオンワンパーセントクラブは2000年から学校建設支援事業に取り組み、これまでにカンボジア、ネパール、ラオス、ベトナム、ミャンマーで計378校を支援してきた。ミャンマーでは日本の高校生との相互交流「ティーンエイジアンバサダー事業」や大学生に対する奨学金制度「イオンスカラシップ」も実施している。

 

インドネシアの人材育成支援 ジェトロが5カ年計画

インドネシアの人材育成支援 ジェトロが5カ年計画

日本貿易振興機構(ジェトロ)の石毛博行理事長は3月24日、訪日中のインドネシアのジョコ・ウィドド大統領と面会し、同国に対する5カ年の協力策を提案した。ジョコ政権が輸出拡大や投資誘致に重点を置いていることを踏まえ、現地に専門家を派遣して自動車に使う金型産業の人材育成を支援するほか、環境技術の導入を後押しする。今回の提案はインドネシア側から要請を受けたもの。大統領に直接進言することで、実現に向けた双方の意思を明確にする狙いがある。

日本政府 比ミンダナオ紛争地の新たに7事業で支援

日本政府  比ミンダナオ紛争地の新たに7事業で支援

日本政府は3月24日、フィリピン・ミンダナオ地方の紛争影響地域に対して、新たに7事業の支援策を表明した。支援額は64万5879米㌦(約7751万円)で、教育、医療、農業の3分野が対象。駐フィリピン石川和秀大使や、和平プロセス担当大統領顧問室(OPAPP)のサンドバル氏、支援を受ける自治体関係者などがマニラ首都圏パシッグ市で行われた調印式に出席した。総合的な経済技術協力「J-BIRD(ジェイバード)」の一環として、教室14棟と医療施設1棟の建設を支援。医療機器168台と農業機械7台を提供する。

日本政府は2006年からJ-BIRDを通じてミンダナオ地方の紛争影響地域の支援を開始。草の根ベースでは今回の7事業を合わせて82事業を推進してきた。その結果、総支援額は719万米㌦に達している。NNAが報じた。

 

両陛下 皇居・宮殿でインドネシア大統領と会見

両陛下 皇居・宮殿でインドネシア大統領と会見

天皇・皇后両陛下は3月23日、訪日中のインドネシアのジョコ・ウィドド大統領夫妻と皇居で会見された。その後、皇太子さまと秋篠宮夫妻も加わり、昼食を取りながら懇談した。宮内庁によると、陛下は2004年のスマトラ沖地震で津波被害をうけたアチェ州について、「現状はどうなっていますか」と質問。ジョコ大統領は、当時の日本からの復興支援に謝意を述べたうえで「復興は99%進みましたが、気がかりな問題は当時、子供たちが受けた心の影響で、その対応(ケア)を続けています」と答えた。

経団連・日商 引き続きインドネシアへの投資拡大を表明

経団連・日商 引き続きインドネシアへの投資拡大を表明

経団連と日本商工会議所は3月24日、訪日中のインドネシアのジョコ・ウィドド大統領らと東京都内で昼食会を開いた。経団連の榊原定征会長は「日本の経済界としては、引き続きインドネシアへの投資を積極的に進めていきたい」とあいさつし、同国への投資を拡大し、経済発展に協力していく考えを表明した。

日本がインドネシアに1400億円借款 海洋分野で連携

日本がインドネシアに1400億円借款 海洋分野で連携

日本の安倍晋三首相とインドネシアのジョコ・ウィドド大統領は3月23日、東京都内で会談し、海洋安全保障分野での連携強化で一致した。また、日本がインドネシアに対し首都ジャカルタの高速鉄道など3路線の整備に約1400億円の円借款を行うことを決めた。このほか、両政府は防衛協力を強化する覚書に署名した。ジョコ大統領が2014年10月就任後、東南アジア諸国連合(ASEAN)以外の国を訪問するのはこれが初めて。

ジョコ大統領は安倍首相に対し、経済分野で連携を強めることに期待を示し、発電、港湾整備、道路の整備、経済特区の工業団地などへの投資を呼び掛けた。会談後、両首脳は会見し、「ともにアジアを代表する海洋国家、民主国家として戦略的パートナーシップを一層強化することを確認」(安倍首相)し、海洋分野の協力について話し合う協議会を設置することで合意した。詳細は未定だが、海洋安全保障分野や海洋関連産業の振興などを議題にした高官級の会合になる見通し。ロイター通信などが報じた。