14年成長率5%前後の低成長にとどまる 輸出・投資減速
2014年のインドネシア経済は下落基調が続いた。2014年第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比5.0%。輸出や投資の成長鈍化により、3四半期連続で伸びが低下した。通年では13年の5.8%をかなり下回る5%前後の、5年ぶりの低水準にとどまったとみられる。こうした中、補助金付き石油燃料の値上げに伴い、11月にはインドネシア中央銀行が1年ぶりに利上げし、経済成長を下支えしてきた個人消費も伸び悩むことが予想されている。
2015年はやや上向く見通しだ。ジョコ・ウィドド政権が公約に掲げるインフラ整備への投資が加速するほか、企業の設備投資が動き出すことが考えられるためだ。ジョコ政権は任期の5年間に7%成長の達成を目指す。ただ、世界の公的機関の見方は厳しく達成には疑問符を付けている。したがって、目標達成にはインフラ投資の促進や輸出競争力の強化などが急務となっている。