14年の訪日旅行客の消費金額が初めて2兆円を突破
2014年1年間に日本を訪れた外国人による旅行中の消費金額が2兆円の大台を初めて突破することが12月28分かった。14年は日銀の大規模な金融緩和策により円安が進行したことや、観光立国を掲げる政府の観光客の誘致策により、昨年に続きビザ要件緩和なども加わり、訪日外国人旅行客が急増。12月22日に1300万人を突破している。
訪日観光客に消費喚起を促したのが、10月から実施された免税品の大幅な拡充だった。これにより化粧品や服飾雑貨品、バッグ・カバンなどもその対象に加わったことで、一気に1人当たりの消費額も増えた。そのため、10~12月期の訪日外国人全体の消費額は四半期として過去最高を更新した7~9月期(5505億円)をさらに上回る見通しだ。
ところで、観光庁が四半期ごとにまとめている「訪日外国人消費動向調査」によると、14年1~9月期の訪日外国人旅行者の消費額は前年同期比40%増の1兆4677億円となり、すでに13年の年間消費額(1兆4167億円)を上回っている。したがって、1~9月の実績に10~12月期(見込み)分を加えると年間での2兆円超えが確実となった。
訪日外国人の1~11月の前年同期比で増加の目立った国をみると、中国の82.2%を筆頭にフィリピン(66.9%)、ベトナム(46.6%)、タイ(46.2%)、マレーシア(42.0%)、台湾(27.0%)などが続いた。