火災現場にも「政治の季節」色濃く 被災者支援で票集め
来年の総選挙、大統領選を控え、インドネシアでは火災現場にも政治の季節が色濃く表れており、被災者支援で票集めの動きがみられる。西ジャカルタ・タンボラ郡クレンダン。4月9日の火災で第7・12隣組の家屋70戸が全焼し、約300人が住居を失った。火災以降、行政、財団から支援を受けた。州は1村に対し2000万ルピアを補助。イスラム、仏教系の財団が食糧、衣服などを支援した。
だが、こうした中でいま最も目立つ来訪者が政党だ。火災に見舞われた第12隣組では民主党、ゴルカル党、国民民主党(ナスデム)、福祉正義党(PKS)などの関係者が同地を訪れ、金品を寄付していったという。大統領候補の妻も訪れ、小学生向けの服が入ったビニール袋三つが置かれていた。
被災者の間ではこうした状況について、彼らは被災者支援に名を借りた”票集め”を目的に来ているんだろうと語り、冷めた目でみているのが印象的だ。