ジョコウィ知事 MRT事業で州政府の負担軽減勝ち取る

ジョコウィ知事 MRT事業で州政府の負担軽減勝ち取る
 都市高速鉄道(MRT)建設事業をめぐり、ジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド(ジョコウィ)知事が、中央政府との間で、前任のファウジ・ボウォ氏が承認していた条件の大幅な見直しを迫り、交渉していた内容の概要が明らかになった。  
 その骨子は①事業の州政府の負担率の軽減②事業の責任の所在、権限委譲-などだ。国際協力機構(JICA)を通じた円借款の返済比率で、同知事は当初、中央政府の負担率を42%から70%まで引き上げるよう要求。関係閣僚に1人ずつ掛け合い交渉した結果、49%へ引き上げることで合意し、州政府の負担軽減につなげた。
 また、事業の全責任は知事にあると明記した財務省の文書に対し、同知事は署名を拒否。その根拠は、事業には国営企業も参加しているにもかかわらず、大統領の責任を求めていないことや、借款返済や予算使途の全責任を知事に負わせることなどには同意できないと主張したのだ。円滑な建設事業実施には、州の担当部署やMRT社が建設業務の監視から承認まで権限を持つべきだと訴えた。