丸紅がインドネシアでウナギ養殖事業に参入 本格輸入へ
丸紅はこれまでインドネシアで試験的に続けてきたウナギの養殖事業を本格化、今年から本格的な輸入を始める。同社が養殖・輸入するのはインドネシア周辺に生息する「ビカーラ種」。2009年からインドネシア・ジャワ島東部で試験的に養殖を続け、餌や水温などの養殖方法を改良し、日本で流通するウナギと遜色のない味を実現したという。
丸紅が生産過程を管理し、抗生物質を一切使わないなど、安全性にもこだわる。4月から本州と四国の一部の大手スーパーで販売開始した。価格は中国などからの輸入ウナギと同程度だが、生産量の拡大などでコスト削減を目指す。今年度は、かば焼きに換算して年間約100㌧を生産し、5年後をメドに約600㌧まで増産する計画だ。
資源枯渇が懸念され、高騰するニホンウナギとは異なり、インドネシアやフィリピンなどに生息するビカーラ種は、資源に比較的余裕があり、稚魚の相場はニホンウナギの10分の1以下。