両陛下パラオ訪問「亡くなったすべての人々を追悼」
天皇、皇后両陛下は4月8日午後(日本時間)、太平洋戦争の激戦地だったパラオ共和国に到着された。空港で同国のレメンゲサウ大統領夫妻と会見。同日夜に行われた同国主催の晩さん会で、天皇陛下は「ここパラオの地において、私どもは先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」とあいさつ。
宮内庁によると、会見時間は約15分間。冒頭で天皇陛下が、同国からの招待に感謝を示した。大統領は、約1万人の日本人が戦死したペリリュー島には、戦時中に日本兵が立てこもった洞窟で入口が封鎖されているものが約200あることに触れ、「順次開けて遺骨収集を加速させたい」との意向を表明。陛下は「遺族は大変喜ぶと思います」と答えたという。
両陛下は同日夜、コロール島の文化センターで、太平洋戦争で多くの日本人が命を落としたミクロネシア連邦とマーシャル諸島の大統領夫妻と懇談した。9日にはヘリで約50㌔離れたペリリュー島に渡り、西太平洋地域の戦没者を国籍を問わず慰霊の対象にしている「西太平洋戦没者の碑」などを訪問する。