国軍と国家警察の対立が顕在化 ”利権”争い?
インドネシアで国軍と国家警察の対立が顕在化している。事情通によると、背景には軍と警察の間で繰り広げられる、日本の暴力団に似た”利権”争いがあるとされている。民主主義の基盤である文民統治のひ弱さを露呈した形だ。
こうした状況を目の当たりにして、国民はまもなく開廷する、殺人容疑などで逮捕された国軍特殊部隊隊員11人の軍事法廷の行方に注目している。隊員は3月23日、ジャワ島ジョクジャカルタ特別州の刑務所を急襲し、収容者4人を射殺。殺害された4人は警察とつながりの深い地元犯罪組織のメンバーで、うち1人は元警官だった。襲撃事件の4日前、同島ソロで特殊部隊隊員を殺害した容疑で逮捕されたばかりだった。