ごみのポイ捨て全面禁止に ジャカルタ州議会が改正条例

ごみのポイ捨て全面禁止に ジャカルタ州議会が改正条例
 ジャカルタ州議会はこのほど、廃棄物管理に関する改正条例案を承認した。これまでの全33条を139条まで増やし、企業や個人が出した廃棄物の処理責任を明確にし、州の負担を軽くしたほか、ごみのポイ捨て禁止の範囲を広げた。これに伴い、これまで公共の場や下水道、河川のみに限られていたポイ捨て禁止が全面禁止となり、違反すれば50万ルピア(約5150円)の罰金が課される。無許可のごみ焼却も禁止となった。
 条例では、家庭ごみの燃えるごみと、燃えないごみの分別を義務付けた。未分別のごみが発見された場合は、町内会(RW)単位で制裁を受ける。地域のごみ捨て場への投棄時間を定め、時間外に投棄した場合は10万ルピア(約1030円)の罰金を課すとしている。商業施設や工場に関しても管理者が独自にごみを処理することを義務付け、違反すれば1億~50億ルピアの罰金を課す。
 州公衆衛生局によると、州内で1日約6500㌧のごみが発生し、年々増加している。インドネシア衛生研究所によると、州のごみ処理費用は毎年6500億ルピアに上り、財政の大きな負担となっている。条例改正で商業施設などが独自に処理することで、約30%の処理費用の削減が見込まれるという。州公衆衛生局は今年の第4四半期から住民への周知を図り、年末から来年の早い段階に施行を目指す。