日本と経済・安保で連携 ベトナム書記長会見
ベトナムの最高指導者、グエン・フー・チョン共産党書記長は9月12日、初の訪日(9月15~18日)を前にハノイで会見に応じた。チョン書記長は「日本との戦略的パートナーシップを発展させる」として、政治・経済分野で広く連携を強化する考えを強調した。環太平洋経済連携協定(TTP)については、実現すればベトナムが「重要な役割を果たす」と自信をのぞかせた。
同書記長は日越関係の今後については「経済のみならず、幅広い分野でより深く連携することを期待する」とし、発電所、新幹線などインフラの整備、製造業の技術移転、国防など広範な分野での連携を示唆した。
ベトナムは南シナ海の領有権を巡り中国との関係が緊張している。そのため、海上警備能力が高い日本との協力を進めたい思惑があるとみられる。今年5月、海上自衛隊の哨戒機「P3C」が中部の都市ダナンに立ち寄るなど事実上の連携は進みつつあり、今後広がる可能性はある。