金融庁がインドネシア・タイの金融市場の整備を支援
日本の金融庁はインドネシア、タイの金融当局と金融市場整備の支援協力で大筋合意した。成長市場である東南アジアに日本の企業や金融機関が進出しやすいように規制などのしくみを整備する。6月26日までに金融庁の畑中龍太郎長官がインドネシアとタイを訪れ、現地当局と協力を確認した。
第一弾として、損害保険分野で協力を始める。将来的に金融機関の監督・検査のやり方や不良債権の処理方法など、金融ルールの共通化を目指す。インドネシアでは損害保険の料率を算出する公的機関の設立を促すため、法整備などのノウハウを提供する。インドネシアでは自動車ローンや住宅ローンの残高が急激に伸びて将来の不良債権化が懸念されており、金融庁は金融機関の検査・監督手法も現地当局に提供する方針。
タイでは災害保険の充実を図るため、日本の地震保険のしくみなどを提供する。証券市場を発展させるための作業部会の設置でも合意した。