南シナ海問題で日米と中国が対立 東アジアサミット
東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中を含む18カ国の首脳が参加する東アジアサミットが9月8日、ラオスの首都ビエンチャンで開催された。
中国による軍事拠点化で緊張が続く南シナ海問題で対立する日米と中国を軸とする攻防が繰り広げられ、両者の隔たりは全く埋まらなかった。
オバマ米大統領は、南シナ海に関する中国の主権主張を退けた7月の仲裁裁判所判決には「法的拘束力がある」と述べ、中国に重ねて判決の受け入れを求めた。
安倍晋三首相は「東シナ海、南シナ海において、一方的な現状変更の試みが続いており、深刻に懸念している」と表明。仲裁判決に関しても「当事国がこの判断に従うことにより、南シナ海における紛争の平和的解決につながることを期待する」と述べ、中国の動きをけん制した。
このほか、同サミットでは複数の国が仲裁判決に直接言及し、ほぼすべての参加国が南シナ海問題を取り上げた。
一方、中国外務省によると、李克強首相は日米など域外国の介入を拒否する立場を強調、従来の姿勢を崩さなかった。