野焼きの取り締まり規定は欠落 森林保護の新法案可決

野焼きの取り締まり規定は欠落 森林保護の新法案可決
 インドネシア国会は森林保護を強化する新たな法案「森林破壊防止・根絶に関する法案」を可決した。ただ、6月に近隣周辺国に深刻な煙害を与えた野焼きに対する取り締まり規定の欠落などを非難する声が出ている。地元紙によると、新法案は現行の関連法「1999年森林法第41号」を修正し、違法伐採など森林に関する犯罪取り締まりを強化するのが目的。禁固刑を最大10年から15年に引き上げるほか、違法伐採で得た資金を使用した者に対する罰金額を1000億ルピア(約10億円)に設定している。
 こうした一方で、法案の不備を唱える声が上がっている。99年制定の現行法で盛り込まれている森林火災に関する罰則が欠落しているためだ。6月にシンガポール、マレーシア両国に深刻な煙害を与えた野焼きはまだ記憶に新しいが、なぜかこの取り締まりに関する罰則・規定が盛り込まれていないのは作為的で不可思議という他ない。