衣料市場タナアバンの露店撤去巡り州・露天商が攻防
東南アジア最大級の衣料市場、中央ジャカルタ・タナアバンの露店の撤去を巡って、ジャカルタ特別州と同市場の露天商が激しい攻防を展開している。ジャカルタ特別州がタナアバンの露店の撤去を始めたのは6月初旬。タナアバンの深刻な交通渋滞は、周辺のオフィス・官庁街にまで影響を与えている。州はその大本が、路上を占拠する露天商だと名指しした。
だが、露天商は全くひるむことなく、頑強に抵抗している。例えば、州の要請で警官隊が早朝、露店を撤去しても、昼には露天商が帰ってくるということが繰り返されているのだ。州は、公道で商売するのは間違っているという公の論理を掲げる。これに対し露天商は、州の論理など一顧だにすることなく、彼らが従うのは、全国で衣服が一番安くて、首都最大級の露天商街・タナアバンで慣習として続いてきた昔ながらの路上の”しきたり”だけだ。したがって、双方の主張が全くかみ合っていない。