7月は8.6%上昇 4年半ぶりの高水準 景気減速の懸念

7月は8.6%上昇 4年半ぶりの高水準 景気減速の懸念
 インドネシア中央統計局(BPS)が8月1日発表した7月の消費者物価指数(速報値)によると、前年同月比8.61%上昇した。インドネシア中央銀行の事前予想の8.18%を上回り、2009年1月以来、4年半ぶりの高水準となった。6月下旬に実施された補助金付き燃料の値上げで輸送費が上昇したことや、ラマダン(断食月)で牛肉など食料品の消費が増大したことが主因。レバラン(断食明け大祭)を直前に控え、現時点では国内経済に大きな変化はみられない。ただ、市場関係者の間では、中長期的には輸送費の上昇分の価格転嫁などにより物価が上昇し、インフレが続く大きな要因となり、景気減速への懸念が強まっている。BPSのサスミト次官は、通年のインフレ率が8%台に達するとの予測を提示。政府目標値である7.2%の達成は難しいとの見方を示している。