規制巡る対立でインドネシアのスズ輸出に納期遅れ
ロイターによると、インドネシアでスズ輸出に関する規制を巡って、生産者・顧客側と政府が対立し、この1カ月間で同国スズ輸出に納期遅れが出ていることが分かった。トレーダーらが8月6日、明らかにしたもの。世界最大のスズ輸出国、インドネシアのこうした動きを受けて、ロンドン金属取引所(LME)のスズ価格は上昇しており、トレーダーらは今後数週間で一段の上昇を見込んでいる。
インドネシア政府は商品価格形成における存在感を高めるため、8月29日以降、国内のスズ輸出登録業者全51社に対し、国内市場で取引を行うことを義務付ける方針。一方、トレーダーらによると、インドネシア商品デリバティブ取引所(ICDX)が運営する現物スズ取引に関する受け渡しメカニズムが明確でないとして、一部生産者が出荷を抑制した。生産者らはすでに既存顧客との直接取引から手を引くことに否定的な姿勢を示している。