“宇宙エレベーター”実現へ 福島でロボット着陸実験
地上と宇宙ステーションをケーブルで結び、人やモノを運ぶ壮大な構想「宇宙エレベーター」の実現に向けた実験が8月14日、福島県南相馬市の大規模試験場「ロボットテストフィールド」で行われた。
この実験は、宇宙エレベーター協会(所在地:東京都港区)などが実施した。上空の気球から吊り下げたケーブルを伝って、四つ足ロボットを載せたクライマーと呼ばれる昇降機が上昇していく。そして、火星などに着陸することを想定し、上空約40㍍からロボットが飛び降り、パラシュートを開いて着地した。
宇宙エレベーターは、ロケットに代わる大量輸送手段として期待されるが、技術的な課題はまだまだ多い。同協会によると、実際に宇宙まで行けたとしても、着陸するにはパラシュートや逆噴射などを使った安全な着陸方法の開発が求められる。同協会では、理論的には実現可能だ。2050年までには実現したいとしている。