またも急進派に屈した政府の問題解決能力の欠如に波紋

またも急進派に屈した政府の問題解決能力の欠如に波紋
 インドネシア政府がイスラム急進派団体の要求に屈する形で、ミス・ワールド世界大会の全日程をバリ州に限定したことが、国民に失望感を与え、国内に波紋を広げている。実はこうしたことは今回だけではない。同国では2012年に、同様に急進派の反対で、多くのファンの期待を裏切る形で米女性歌手レディ・ガガの公演が中止に追い込まれているのだ。関係者や部署は、当時の苦渋の決断が脳裏をよぎるのか?またも屈辱的な選択をしてしまったわけだ。
 インドネシアの国民2億4000万人の90%以上はムスリムで、その大半が穏健主義者だ。しかし、一部のイスラム急進派は問題が発生するたびに過剰・過激行動を繰り返し、その存在を誇示している。
 今回の、全日程をバリ州に集約-の判断について、政府は様々な意見を考慮した末の妥協案と説明している。しかし地元メディアは、イスラム急進派の政府に対する影響力が増大するとともに、国際社会に内政問題の解決能力の欠如を露呈したものと指摘している。