ケバヤで世界のファッションシーンを彩るアネ・アバンティー
アネ・アバンティー氏による東南アジアの伝統衣装”ケバヤ”のデザインが、アジアおよび世界のファッションシーンで、引っ張りだこの人気だ。ケバヤは本来、インドネシア、ミャンマー、シンガポール、ブルネイ、タイで着用されている東南アジアの伝統衣装だ。その東南アジアの伝統衣装が、欧米を含めた世界の様々なファッションシーンに取り入れられ人気を博しているのだ。
そんなアネ・アバンティー氏だが、実は彼女は正規のファッションデザイン教育を受けたことはなかった。まさに生まれながらにして備わっていた、研ぎ澄まされた感性がいまの彼女を生み出したといえよう。だからこそ1989年、彼女が借家とたった2台のミシンだけで自分の会社を立ち上げると、彼女の作品は瞬く間に熱い支持を受け、人気となってしまった。
彼女はファッションデザイナーだけでなく、社会活動家としても知れている。2002年にはスマランでSt. Elizabeth 病院と協同で障害者を援助するためのHouse of Love Mother といわれている施設を建設したほか、女性と中小企業を支援するために、無料の起業家ワークショップも行っている。こうした功績が認められ、アネ・アバンティーは2004、2005、2008年の3度にわたり、大統領夫人アニ・バンバン・ユドヨノ氏から「カルティニ賞」を贈られている。