中国4月の小売消費16年ぶり低水準 米中摩擦長期化で
中国の国家統計局が発表した主要経済統計、小売店やインターネット通販などの売上高の合計である「社会消費品小売総額」が、およそ16年ぶりの低水準落ち込むなど軒並み低下した。
米中貿易摩擦による景気減速により、下振れが続いていた中国経済は1~3月期の国内総生産(GDP)の成長率が下げ止まり、底打ちの兆しが出ていた。ところが、今回の国家統計局のデータ発表により、先行き不透明感が再び強まった。
4月の社会消費品小売総額は前年同月比7.2%増にとどまり、伸び率は3月の8.7%から1.5ポイント低下した。米国トランプ政権はすでに5月10日から関税を上乗せするなど、一時見えたかに思われた交渉妥結の光明が消え、米中貿易摩擦の長期化は必至。こうした情勢の変化を受け、消費者心理が冷え込んだ影響が出たとみられる。