来年中に失業率を5.7%に改善目標設定 国家開発計画庁

来年中に失業率を5.7%に改善目標設定 国家開発計画庁
 地元紙によると、インドネシア国家開発計画庁は来年中に失業率を5.7%に改善するとの新たな目標を設定した。同国の中央統計庁によると、今年2月時点の失業率は5.9%。政府が掲げていた2014年までの改善目標の6%は前倒しで達成している。だが同国では、世界経済の低迷から輸出が減少し、国内の消費と投資も縮小しつつあるなど、景気の先行きに不透明感が広がっている。
 こうした一方で、労働人口の拡大は続いている。13年2月には1億2119万人に膨らみ、さらに今後数年にわたり毎年200万人ずつ増加していくと見込まれている。そんな中、必要性が指摘されるのが、雇用の中身の検証だ。世界銀行によると、同国の労働人口の60~70%が自営業など不安定な職業に従事しているという。
 それだけに、一時しのぎの失業率改善策ではなく、安定した雇用を生み出し、国の将来を担う若年層を労働市場に継続して吸収していけるか、抜本的な政府の取り組みが問われる。