「人手不足」倒産1~8月で262件、まだ月平均で最多の可能性

東京商工リサーチのまとめによると、日本の「人手不足」関連倒産は2019年1~8月累計で262件(前年同期272件)で、前年同期を3.6%下回った。これで、7月、8月と2カ月連続で前年同月を下回り、増勢には歯止めがかかったとも受け取れる。ただ、1~8月の月間平均件数は32.7件のペースで今後、人手不足倒産が発生した場合、年間(1~12月)で過去最多を記録した2018年の387件を上回る可能性も残している。人手不足は体力の乏しい中小企業にも多く、辛うじて持ちこたえてきた企業が急遽、ギブアップするケースも考えられ、年間の動向にはまだ目が離せない。                                              8月の人手不足関連倒産は34件(前年同月比24.4%減、前年同月45件)と2カ月連続で前年同を下回った。内訳は「後継者難」が19件(前年同月26件)で最多。次いで「求人難」が9件(同13件)、「従業員退職」が4件(同3件)。産業別では最多が建設業の9件(同12件)、次いで卸売業7件(同4件)、サービス業ほか6件(同13件)、運輸業5件(同2件)、小売業3件(同2件)などとなっている。