新型肺炎の感染者拡大が続く中国で、同国の最も重要な政治日程の一つ、全人代(全国人民代表大会)が延期される見通しとなった。全人代は例年3月5日に開幕し、全国から3,000人近い代表が出席して向こう1年間の基本政策を決める。
ところが、今年は感染拡大する新型肺炎への対応で全国各地の代表者らが現場で指揮にあたっていることから、この時期での出席が難しいことと、3,000人近い人が会場に集結することでの感染拡大リスクは避けたいとの判断があるとみられる。
新型肺炎の経済や日々の暮らしへの影響、政府の情報公開の遅れなどから感染拡大につながったことで、国民の不満が広がっているだけに、習近平指導部はいま大きな試練に直面している。