発電所建設の早期進展など求める 日・イ経済フォーラム
日本とインドネシアは10月4日、バリ州で第5回日本・インドネシア経済合同フォーラムを開き、官民一体の協力関係の継続を確認した。日本側は茂木敏充経済産業相、日本経団連の米倉弘昌会長ら、インドネシア側はハッタ調整相、インドネシア商工会議所(カディン)のスルヨ・バンバン・スリスト会頭らが出席。
日本側は①土地収用のもつれで計画が暗礁に乗り上げた形となっている中部ジャワ州バタン県の石炭火力発電所(2100MW)②2014年1月以降の未加工鉱石の輸出禁止を定めた鉱業法(09年)-の問題でそれぞれ進展を求めた。また、③インドネシアが今年4月、自動車産業に打撃を与える冷延鋼板などへのアンチダンピング税を課したことにも対応を要請した。これに対し、インドネシア側はできるだけ早急に対処すると回答したという。
一方、経済減速が懸念されるインドネシアは、日本からの投資を活性化させたい考え。経済成長促進・拡大でマスタープラン(MP3EI)を進め、その一環の首都圏投資促進特別地域(MPA)マスタープランを進めていく。MPAは日本の官民が計画段階から参画。事業試算規模総額約410兆ルピア(約3兆6000億円)の一部を日本のODA(政府開発援助)を含めた外国による支援で賄うことが期待されている。