日本銀行が4月1日発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞で、企業の景況感は急速に悪化、深刻な状況に突入しそうなレベルにあることが明らかになった。企業の景況感を示す、代表的な指標の一つである大企業製造業の業況判断指数(DI)が、前回の2019年12月調査から8ポイント悪化し、マイナス8となった。
悪化は5四半期連続で、2013年3月以来7年ぶりにマイナスに落ち込んだ。とりわけ悪化が目立ったのがホテル、飲食店などの括りの「宿泊・飲食サービス」で、訪日外国人が街中からほぼ消えたため、前回のプラス11から一気にマイナス59へ急落、過去最低となった。