日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ベトナム政府はこのほど「2030年までの地域・対象別の出生率調整プログラム」を承認した。同政府は2019年11月に承認した「2030年までのベトナム人口戦略」で、2030年までに合計特殊出生率を人口置換水準とされる2.1とすること、および地方間の合計特殊出生率の差を50%縮めることを目標に掲げていた。
今回この人口戦略で掲げた目標の実現に向けて、2030年までに以下を事項を達成するとしている。①出生率が低水準(出産可能年齢の女性の子供の数の平均が2.0人未満)にある21の省市の合計特殊出生率を10%増加させる②出生率が高水準(同2.2人超)にある9の省の合計特殊出生率を10%減少させる③出生率が人口置換水準(同2.0~2.2人)を満たす33の省市はこれを維持する。
また、即時に実施すべき取り組みの一つとして、夫婦が2人の子供を産むための奨励策として以下を示した。①男女とも30歳までの結婚と早期出産、35歳までの2人目の出産の奨励②小さい子供を育てる家族に適した環境づくり、とくに工業団地や経済区での幼稚園、保育園の建設③女性が妊娠、出産し、2人の子供を産むことの支援-などを挙げている。