フィリピン 隔離措置による経済損失2兆3,000億円 45日間で

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、フィリピン国家経済開発庁(NEDA)はこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い3月中旬から実施している外出禁止令や公共交通機関の停止を含む隔離措置による最初の45日間の経済損失がGDPの5.56%に相当する1兆1,075億ペソ(約2兆3,258億円)に及ぶとする報告書を発表した。
また、NEDAは国内4万4,000社を対象に調査を実施し、隔離措置期間中に収入がゼロになった企業は3分の2に上ったとしている。操業を停止した企業は6割、一時的なものも含め従業員の解雇を行った企業は4分の1に及んだ。
経済損失の業種別内訳は、第一次産業が943億ペソ、第二次産業が5,377億ペソ、第三次産業が5,877億ペソで、第二・第三次産業への影響が大きい。地域別にみると、マニラ首都圏が5,893億ペソで最大。次いで日系製造業が数多く工場を構えるカラバルソン地域(2,651億ペソ)、セブ市を含む中央ビサヤ地域(377億ペソ)の順となった。