日本が国際仲裁請求へ アサハン・アルミ合弁売却交渉
日本とインドネシアの共同アルミ製錬事業「アサハン・プロジェクト」の合弁会社インドネシア・アサハン・アルミニウム(イナルム)の株式売却交渉で、日本側が売却条件を不服とし、世界銀行の調停機関、投資紛争解決国際センター(ICSID)に仲裁を求める方針をインドネシア政府に伝えたことが分かった。11月1日、インドネシア政府が明らかにした。
イナルムの株式は国際協力機構(JICA)と住友化学など11社が出資する日本アサハンアルミニウム(NAA)が58.88%、インドネシア政府が41.12%を保有。10月31日の30年間の両者の合弁契約終了を前に、インドネシア政府は日本側の持ち分をすべて取得し、国有化する考えだが、イナルムの資産価値=株式の評価額を巡り、双方の主張が食い違い、交渉が難航していた。NAAは10月31日までに合意が得られなければ、国際機関に仲裁を求めるとの姿勢を示していた。