「外資規制緩和策で外資支配がさらに強まる」批判の声

「外資規制緩和策で外資支配がさらに強まる」批判の声
 現地メディアによると、インドネシア政府が外資規制の緩和策を推進することで、外資による支配がますます強くなるのではないかと懐疑的で、批判的な声も上がっている。こうした見方の象徴的な例が銀行業界で、1998年の外資規制の緩和以降、国内の12銀行をマレーシア、シンガポール、インドなどの外資が保有。経済改革センターのヘンドリ・サパリニ所長は、規制緩和の結果「銀行を国益に沿うように導くのが難しくなった」と指摘している。
 また、メディアの試算では2011年時点で石油ガス企業で70%、金銅採掘企業で85%を外資が占めている。こうした状況も踏まえ、インドネシア大学経済学部のスリ・エディ・スワストノ教授も「インドネシアの主権は”売り物”ではない」と門戸開放政策を批判している。