日立造船(本社:大阪市住之江区)は9月28日、中国電器科学研究院有限公司より中国長沙市下水処理場向けの合流式下水道越流水(CSO)繊維ろ過処理システムを受注したと発表した。海外でのCSO繊維ろ過処理システムの受注は今回が初めて。同システムの処理能力は50万㎥/日で、中国および日本国内で最大規模という。納期は2021年10月の予定。
合流式下水道は、汚水と雨水が同一管で処理されるため、降雨の際は雨水が混ざった汚水の一部が未処理のまま河川などへ放流される。このため未処理下水に含まれる汚濁物質が流失し、公共用水域の水質悪化の原因となっている。
同社のCSO繊維ろ過処理システムは、同じ機能を有する雨水滞水池に比べ3分の1の面積で、2分の1以下の建設費で施工することができる。また、終末処理場やポンプ場などに設置できるほか、既設の雨水滞水池や最初沈殿池を改造して利用することも可能という。