減らぬ燃料補助金 ルピア安などで値上げの効果現われず

減らぬ燃料補助金 ルピア安などで値上げの効果現われず
 インドネシア政府は財政圧迫要因となっていた補助金付き燃料の値上げを断行したが、目的とした補助金の支出は減らず、逆に増加傾向にある。これは、いぜんとして好調な同国の新車販売に表れているように、消費量が増大していることと、通貨ルピア安に伴い、高値で推移してきた国際原油価格が響いているためだ。電力補助金を合わせたエネルギー補助金が、政府の歳出を圧迫する構造はまだまだ続き、改善される可能性は極めて低い。
 中でも大きな要因はルピア安だ。12月2日現在、銀股間取引相場は1ドル=1万2000ルピア前後で推移している。2013年補正予算は1ドル=9600ルピアの想定だった。したがって、ルピア安は石油の輸入価格を押し上げるため、1㍑6500ルピアまで販売価格を押し下げる補助金が増大するわけだ。地元紙によると、対ドル100ルピア安くなるごとに補助金が年間3.8兆ルピア増えるという。
 13年補正予算では燃料補助金に199.9兆ルピア、電力補助金に99.9兆ルピアを計上。この二つのエネルギー補助金299.8兆ルピアは同年の中央政府の歳出1196兆ルピアの実に25%を占めている。この膨大な財政負担軽減には14年、当然、再び燃料値上げが必要となるが、総選挙の年だ。国民に負担を求め、反発を買う恐れがある政策は打てず、消費量を抑制したり、他の燃料への転換を促す必要があるが、目先、率直に言って効果を期待できる妙案があるわけではない。