大統領周辺に贈収賄疑惑 汚職撲滅委が側近らを捜索
地元紙によると、インドネシアの汚職撲滅委員会(KPK)は、石油ガス事業監督機関SKKミガスの事業に絡む贈収賄事件で、ユドヨノ大統領の周辺の捜査に乗り出している。すでに側近のジェロ・ワチック・エネルギー鉱物資源相や党幹部らが聴取を受け、大統領の次男、エディ・バスコロ氏も受注業者との関係に嫌疑が持たれている。2014年4月の総選挙を控え、相次ぐ汚職発覚で支持率を半減させた民主党にとって、さらなるダメージになることは避けられない情勢だ。
ジェロ氏は2004年の第1期ユドヨノ政権から入閣し、大統領を支えてきた側近。収賄の疑いが持たれている直属の部下、ワルヨノ・カルノ事務次官の執務室から20万㌦の現金が見つかっており、この金の性質や使途などについて捜査が進められているという。ハンバラン競技場汚職事件では、アンディ・マラランゲン前青年スポーツ担当国務相や部下の事務次官が逮捕されており、ジェロ氏は現役閣僚で2人目の汚職容疑者となる可能性がある。