インドネシアで新規制によりバイオ燃料の消費が倍増
国営アンタラ通信などによると、インドネシアでバイオディーゼル燃料の消費量が増加している。同国のエネルギー・鉱物資源省によると、今年8月に5万7871㌔㍑だった月間の消費量は、9月に10万1857㌔㍑となり、10月には11万6281㌔㍑と2カ月連続で2倍に急増した。増加の背景には政府によるディーゼル燃料の新規制がある。
同国は年間約25億㌦(約2576億円)の石油を輸入しているとされ、石油の国外依存が貿易赤字や通貨ルピア安の一因となっている。このため、インドネシア政府は今年8月に石油輸入量の減少を目指した対策を策定。輸送機器や発電用ディーゼル燃料の混合比率を改正し、従来は3~10%だったバイオディ-ゼル燃料の割合を10%(発電用は20%)に高め、9月から実施した。
同省幹部は9月に2840万㌦の燃料補助金削減に成功したのをはじめ、9月と10月の2カ月間で合計1億6170万㌦の節約効果があったと述べ、比率引き上げの成果を強調した。同国はバイオディーゼル燃料の原料となるパーム油の生産量・輸出量で世界1位となっており、政府は引き続きバイオディーゼル燃料の消費量を拡大し、石油依存からの脱却を進めたい意向だ。