脱炭素化に向けて期待されるエネルギー、水素を液化して運ぶ、川崎重工業が建造した世界初の運搬船「すいそふろんてぃあ」が5月24日、神戸で報道陣に公開された。
気体の水素をマイナス253度に冷やして液化し、体積を800分の1にすることで、大量に効率よく水素を輸送することを目指している。全長は116mあり、1回の航行で燃料電池車およそ1万5,000台分の水素を運ぶことができるという。この運搬船は6月から、まず国内で液化水素を積んだのち、今年度中には豪州から日本に輸送する実証実験を始める計画。
水素は二酸化炭素(CO2)を排出しない次世代のエネルギーとして期待され、政府は2050年の利用量をいまの10倍の2,000万トン程度に増やす目標を掲げている。