ジャカルタ特別州が補助金付き燃料の販売停止を検討
地元紙によると、ジャカルタ特別州は渋滞緩和策として、州内の給油所で乗用車に補助金付き燃料を販売することを停止するという荒療治を検討している。これは、首都圏の通勤手段として乗用車から公共交通機関への移行を促す州政府の交通渋滞緩和策の一環。ただ、この販売停止という荒療治、州政府が勝手に断行できない。エネルギー鉱物資源省に決定権があり現在、州と中央政府の間で綱引きが続いているという。
州政府は補助金付き燃料の州内の販売停止を打ち出す一方で、公共交通機関網の整備拡充を進めている、短期的にはトランスジャカルタ、メトロミニ、コパジャといったバス交通のてこ入れをし、長期的にはMRT(都市高速鉄道)、モノレールの建設を進める。7月に首都圏の国鉄が運賃体系を見直し、実質的に値下げになったため利用者が急増したという経緯がある。
州政府の施策が適用されると、首都圏の乗用車は現在1㍑当たり1万ルピアを超える精製度の高い一般燃料を購入しなければならなくなる。補助金付き燃料は1㍑当たり6500ルピア。したがって、ジャカルタ特別州内では実質的に燃料値上げになるわけだ。