夫婦同姓 最高裁が再び合憲の判断,違憲は4人

夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定が憲法に違反するかどうかが問われた3件の家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷は6月23日、両規定を「合憲」とする決定を出した。合憲判断は、2015年の判決に続いて2回目。大法廷は2015年以降の社会状況や国民意識の変化を踏まえても、判断を変更すべきものとは認められないとした。裁判官15人のうち11人の多数意見。
今回の決定は2015年の判決を踏襲し、新たな考え方は示さなかった。夫婦のどちらかが姓を変えなければならないのは、人権に関わる問題だ。にもかかわらず、最高裁は正面から憲法判断することを避けた。まさに、時代に背を向けた最高裁で、「憲法の番人」としての役割を放棄したに等しいと言わざるを得ない。