高市早苗前総務相は9月8日、国会内で記者会見し、自民党総裁選に出馬すると正式表明した。女性議員の総裁選出馬は2008年の小池百合子氏以来。支持基盤は政治信条の近い安倍晋三前首相のほか、かつて所属した細田派の一部や保守系議員。自民党総裁選への出馬表明は岸田文雄氏に続き2人目。河野太郎規制改革担当相も出馬の意向を固めたもようで、同氏は週内にも記者会見を開く見通し。
高市氏は”アベノミクス”の継承を掲げ、経済政策の柱に①金融緩和②緊急時の機動的な財政出動③大胆な危機管理投資・成長投資-を挙げ、「サナエノミクスの3本の矢」と表現した。そのうえで、新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受けた「日本経済強靭化計画で経済を立て直し、成長軌道に乗せていく」と強調した。
政府と日銀が掲げる2%の物価安定目標を達成するまで、政府が目標としている2025年度の国と地方の基礎的財政収支、プライマリバランス(PB)の黒字化の目標を凍結すると明言した。また、新型コロナ対策としてロックダウン(都市封鎖)を可能とする法整備の検討に早急に取り組むと述べた。