世界保健機関(WHO)と国際労働機関(ILO)は9月17日、労働災害によって2016年に世界で188万人が死亡していたとみられると発表した。週55時間以上の長時間労働が74万人の死亡につながっていた。
45万人は職場での空気の汚染によるものだった。主な疾患は慢性閉塞性肺疾患が最多の45万人に上った。次いで脳卒中が40万人、過労などで起こる虚血性疾患が35万人と続いた。
人口増も考慮した2016年の死亡者数は2000年と比べ14%減少しており、労働環境は改善に向かっている。ただ、長時間労働に関連した心疾患と脳卒中による死亡者数は、同期間にそれぞれ41%、19%増えている。長時間労働の問題が深刻化していることが分かる。