千代田化工建設(本社:横浜市西区)は10月4日、シンガポールのSembcorp Industries(以下、Sembcorp)社および三菱商事(本社:東京都千代田区)との間で、千代田化工のSPERA水素を活用したシンガポールにおける商業規模でのクリーン水素サプライチェーン事業の調査および実現に向けた戦略的な提携に関する覚書を締結したと発表した。シンガポール政府の脱炭素施策推進に貢献していく。
SPERA水素は、水素キャリアとしてのメチルシクロヘキサン(以下、MCH)を指し、千代田化工が独自に開発した脱水素(MCHから水素を取り出す)触媒によって、水素を輸送・貯蔵するSPERA水素技術の核になる物質。MCHは常温・常圧で液体で、化学的のも安定しているため取り扱いが容易で、既存の石油・石化製品の規格やインフラを活用することが可能。このため、コスト競争力の優位性が評価されている。