新型コロナウイルスの治療で補助金を受けた1715の医療機関に対する厚生労働省の調査(1,290が回答)によると、通常の入院や外来診療の医業収益の減少を、コロナ病床確保に対する補助金が補い、平均収支は6.6億円の黒字だった。コロナ禍前の2019年度の平均収支2,000万円の黒字から大きく拡大した。
詳細をみると、医業収益は、新型コロナウイルスの感染拡大による受診控えで、前年度に比べ平均で3.6億円減の94.9億円だった。これに対し、医師の人件費などの費用はほぼ横ばいとなる1,000万円増の98.4億円だった。この結果、3.5億円の赤字だった。こうした状況を支えたのが、コロナ治療の病床への補助金だった。
140の国立病院でみると、コロナ患者を受け入れたのは94病院。平均10.1億円の補助金を受け取り、最終的な収支は平均で6.4億円の黒字だった。2019年度は1,000万円の黒字だった。